第2話 新天地! 〜ここから始まるのです〜
─ここは…草原?
「そっか〜、俺、転生したんだな〜」
さてと、こういうのはまず第一村人を…
「と、その前に…ステータス表示!」
フィルにもらった覇者の威圧、回避、コピーは健在…
「そして、本命の転生後の追加分が…5つ!?」
その5つをざっとまとめると
Sランクスキル「無詠唱」
Sランクスキル「浮遊」
Aランクスキル「身体強化」
Aランクスキル「召雷」
Bランクスキル「捕縛」
「さすが、勇者なだけあって戦い向きのスキルばっかだな…」
だが、俺が1番興味をそそられたのは「浮遊」だ。
「スキルは超強いね、でも戦闘スキルは使うこと少なそうだな」
そう思いつつも、できることに越したことはない。
「さてと、探しますか!第一村人!!」
そう言って俺は当てもなく歩き始めた。
といっても少し前進したらそこには広大な湖が広がっていた、対岸に着くまでに1週間はかかるだろうと思い、反対方向の森へと足を踏み入れた。
─2時間後
俺は2つ大きなミスをした。
1つ目、森の大きさを確認せず入ってしまったことだ。
そのせいでもうすぐ日が暮れるってのに迷子になってしまった。
そして2つ目、調子に乗って身体強化使ってぴょんぴょん跳んだり走ったりしたこと。
その2つのミスのせいで今、森で遭難中。
浮遊で辺りを確認したが、見渡す限りは木が生い茂っていた。
ここから移動は浮遊だけに…っ!
今、微かに足音がした、人だ。
しかも様子を見るにこちらを観察している…
盗賊…にしては数が少ない、面倒くさいやつに目をつけられたな…
ここで召雷使って驚かしてもいいが…ここはもっと面白くしないとな!
まず、スキル「身体強化」をスキル「コピー」で複製、そして同時発動!
さらに、服を脱いでそれを思いっきり仰ぐ!
俺がいたところを起点に、木々が後ろにしなるほどの突風が巻き起こる。
だが、俺を見ていたあいつらは俺が服を仰ぐよりも先に逃げ始めていた。
そこで、浮遊発動!
とっさに広範囲攻撃を避ける時、上に跳ぶ以外安全な策はないよな!
「なるほど、そっちか〜…追いかけてみよっと」
俺を遠くから見ているあたり多少の警戒はされているとみた、話しかけに行けば戦闘になりかねないな、ならば、俺も観察する以外ないか。
あいつらを追いかけているとあいつらのキャンプ地であろう場所が見えた、そして俺はあいつらを監視するために近くの洞穴に身を潜めた。
「しかし…なれない運動をすると…こうも…眠く、なる……とは…」
そこで、俺が気づいた時には夜が明けようとしていた。
「ん〜、よく寝た…っ!あいつらは!?」
もう先に進んだのかキャンプ跡が残っているだけだった。
にしても、あの判断とあの動き、偵察隊か何かか?
そう考えながらあいつらのキャンプ跡に向かうと、切り株の上に一冊の本らしきものが置かれていた。
本のように見えたが、中身は全て白紙、そして最後の1ページに「東へ」と書いてあった。
俺があの洞穴にいるのを見られたか…ただ、危害を加えてこないあたり少なくとも人間だろう、そしてこのメッセージは真実かそれとも…いや、考えるよりまずは動こう。
そう思った俺は、昇る太陽を背に前へと進んだ。
新天地! 終わり
こんちは!るろうです!
いや〜今回はボクの身にも物語にもちょっとハプニングがありましたね!
ボクの方のハプニングはこの新天地!の下書きが一回全て消えたことですね!、そして物語の方は菊名が謎の人物たちと邂逅…この出会いが大きく物語を分けることに…なるかもしれないしならないかもしれない…
さて!雑談はここまで!
前回のエピソードではフィルの挿絵を入れたんですけど、今回のエピソードには敢えて入れないでおきました!
皆さんは挿絵があったほうがいいかない方がいいか、ご意見もらえると嬉しいです!
それでは、また次回の後書きでお会いしましょう!