第1話 転生 〜もうお決まりなのです〜
─目が覚めるとそこは白銀色の世界だった
そこに1人、虚ろな目をした少女がいた
「やっと起きたのです…菊名」
俺、菊名悠は死んだようだ。
それはこの少女から
「あなたは死んでしまったのです…」
と、当たり前かのように告げられた
死んだ、と聞かされ俺は記憶を辿る。
確か…最後に覚えてるのは数人の悲鳴と……妹?
ダメだ、よく覚えてない…
「私の名はフィルなのです…そして、神様やってるのです……んっと…菊名、お前は今から第13世界線に転生するのです……そして、魔王の討伐を…」
第13世界?異世界ってやつか?それに魔王?あぁ〜もうわからなくなってきた!
「待て待て、話を遮るようで悪いが、その世界についてよく知らない、転生するのは100歩譲ってよしとするが、少し説明がほしい。」
今言った通り、転生はわかるがその世界についての不確定要素を自分で探るのは正直合理性に欠ける。
そして気だるげそうにフィルは言う。
「今まで、魔王と人間の全体的な均衡は保たれていたのです。…ですが、最近になって孤立していた民族部落が相次いで襲撃を受け、人間が徐々に劣勢に追い込まれ、魔王軍の本格的な侵攻が始まったのです…」
なるほど…どこの世界でも争いは世の常なのかね
「OK、大体はわかった…そして転生することも認めるが、条件がある」
「なんなのです?…」
さっきフィルの言っていた状況…これが魔王の指示だとすれば人並みに知識はあるようだが……各個軍隊、それこそ兵隊レベルの魔物がそれを独断でやっているなれば……超厄介だな、なら答えは一つ!
「俺は…魔王と戦いたくない!」
俺は戦いはおろか、人と揉めるのが1番嫌なのだ!
最悪、揉め事に巻き込まれても長続きしなければまだいいが、最悪を想定したらどうも長期戦に雪崩れ込む…
「魔王を倒したくないのですか?」
「そう!俺って争いごとが嫌いなんだよね〜、やっぱり争いたくないし、できれば魔族と人の統一国家的なやつ創りたい!(某人気スライムみたいな!!)」
「それでも…いざとなったら、武力行使になることも覚悟しといてほしいのです……」
今までの眠そうな表情とは異なり、深刻そうな面持ちでフィルは言った。
「おう!」
そして俺も、こいつに不安を残さないためにも笑顔を作るしかなかった。
さて、話の流れを読むにそろそろ転生かな?
そう思った俺はフィルに聞いた。
「なぁフィル、スキルとかはもらえたりするの?」
そしてフィルは答える。
「はい……要望のあるものは3つまでならここで、転生後にもらえるスキル、そしてその数はランダムなのです…」
スキル…何種類あってどんな内容なんだろ?
「フィル、スキルの種類全部と、その概要を教えてくれ」
フィルは片手を翳しながら俺に言う。
「こうして…スキル表示……と唱えれば見れるのです…」
「サンキュー、それでは!スキル表示!!」
そう唱えると同時に、D〜Sにランク分けされた夥しい数のスキルが表示される。
無論Sランクだからいい、Dだからダメなんて一つもない!
「ん〜と?…お!いいのあるじゃん!」
そう言って見つけたスキルはSランクスキル「覇者の威圧」だった。
このスキルは、一度だけ攻撃を食らいやすくなる代わりに、周囲に強力な威圧ができるようになるそうだ。
「そして、このスキルと組み合わせれば…」
それはCランクスキル「回避」だった
発動時に必ず一回のみ攻撃を避けるがスキル発動のインターバルが15秒と、強者を相手にするには使い所を考えさせられるスキルだ。
「さっきの覇者の威圧と組み合わせれば…」
そして3つ目に俺が選んだスキルはDランクスキル
「コピー」これは対象を2つに増やす。
それだけだが、奥が深いスキルになりそうだ。
「もう選び終えたのですか?…」
「うん!大満足だよ!」
そういうとフィルは口を開く
「それでは…転生の準備はできたのですか?…」
この世界で他にできそうなことは…ないな!
「おう!」
そういうと同時に俺の体が、足からゆっくりと崩壊しはじめる。
「それでは…良い成果を期待しているのです……それでは、フィルはもう寝るのです…おやすみなのです」
そういうとフィルは眠りにつき、俺もまた異世界へと転生したのだった─。
転生 おわり
初めまして!るろうと申します!
わかりにくい、読みにくい文かもしれませんが、末長くご愛読いただけると光栄です!
それと、今回の話を書いていて感じたのが、「フィルの…が多すぎて文字数稼ぎもいいところだな〜」と思ったのですが、眠そうな、気だるげそうな文にするにはこれくらいがいいと思いませんか!?
あと…私自身に画力がなく、フィルをAI生成したのですが、ご容赦願いますm(_ _)m
今回小説を書くにあたり、少し文字数が少ないかな〜?と思っているので少ないと感じたら是非!お声がけください!
それと、フィルについて少し触れさせてもらいます!フィルはローマ字で表すとfilです!
埋めるという意味のfillではありませんからね!?
それから…もしファンアートとか描きたいなとか思ってくれる心優しいお方がいらっしゃれば是非ください!小説の世界は読む人が違えば想像するキャラが違うのも当たり前なので、そこら辺は気にせずに!
それでは次回の後書きでお会いしましょう!