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THE OTHER DAY  作者: 大帝
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カブト虫とクワガタ

虫の命は人間にとってどんな位置づけなのか・・・


人はとかく虫の命を軽んじてみるものです。


ですが、一寸の虫にも五分の魂・・・人の命と虫の命も同じもの。


遠い宇宙に咲いた理想郷に、早く虫と一緒に旅したいものですね。

~Mr.Mの悲劇~


 Mr.Mは苦しんだ。


 なかなか思う作品を書けないのだ。


 M氏は小説家で、それなりに親しまれていたせいか、へんに期待が勝っていて、次への創作意欲に欠けてしまっていた。


 何かいい策はないか、と途方に暮れてしまうのが日常で、作品は、全くのできずじまい・・・。


 皆の衆は目を赤らめて次の作品を待ち望み、その中に待ち望みすぎた者もいて、苦情が出てしまう程だった。


 それでもM氏は、今後の生活もかかっているので、そこから逃れる術を知らない。


 そして、いよいよできずの自分を戒めるが如く、日常思う些細なことを羅列して、文章に纏めていった。


 そうすると思ったよりもペンが走り、原稿も予定以上の枚数が仕上がり、不幸中の幸いとその枚数全てを小説に載せた。


 ところが、一夜明けて、その本を読み返せば、読むからにあたりまえのことを書きすぎているのを目の当たりにした。


 それまでの愛読者は小説を投げ捨て、去っていき、これから愛読者になろうとしていた者も、その様子を見て影響された。


 あの原稿は不幸中の災いだった・・・?!



〈以下が、Mr.M氏が書いた新作の小説の内容。その骨子の部分だけを抜き出したものです〉。


~カブト虫とクワガタ~


 カブト虫とクワガタがケンカしている。


 カブト虫が勝つのか、クワガタが勝つのか?


 子供達は言い合っている。


 そこを通りがかった大人達もどっちが勝つのか、噂している。


 勝負はついた。


 カブト虫の角がクワガタののこぎりを折り、そのノコギリの片方がカブト虫の甲につきささった。


 カブト虫の負けだ。


言葉を刻み付けて、人は季節の中で虫とその生気を謳歌してゆきます。


季節の移ろいは人にとって早い?・・・それとも遅い?


虫にとってはどうでしょう?


人と虫の居場所は、同じくこの地球です。


この地球が青い限り、宇宙の闇に葬り去られることはないのでしょう。

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