天下布武
(……民意ってよくわかんねぇ……)
いつも信成がお世話になっております。
総理大臣の織田信長です。
500年後の現在は
当時とは異なり、
武力を用いて
国を統一することが禁じられておりまして
目的は同じ
平安楽土。
農作業の合間の暑い時間。
民が畦道でノンビリ昼寝することの出来るような世の中を作りたい。
この目的にブレは無いのでありますが
如何せん
そこまでのプロセスに至るまでの道のりは?
となりますと
曹操のように
自らの障壁となるモノは……
をやってしまいますと
(……志半ばで潰えることになってしまう)
もっとも現在の日本は
その権力争いに敗れたとしましても
どこぞの国へ渡っては
日本の国益を損ねるような言動。行為に及んだとしましても
大手を振って街を闊歩することが出来る点では
安心と言えば安心なのではありますし、
権力を握っていないほうが
むしろ政策を実現させることが
出来る世の中になってしまっている感もありますね……。
それにしても
(……民意ってよくわからない)
どうすれば民の心を繋ぎ止めることが出来るのか?
となりますと
……たぶんでありますが
要は
(……カネ目でしょ?)
500年前。
高天神に向かうべく
今切に到達したところで
城が落ちたことがわかりまして
それでは行っても仕方ないな……。
と帰った時も
援軍に来るのが遅かったじゃないか
とダダをこねて来ました家康を黙らせるのに成功したのも
カネ目でありましたからね……。
て言うか
家康。個人の領土なんだから
自力で向かって行けよ。
三方ヶ原の時みたいに。
検視役3000人ぐらいなら
すぐ用立てることが出来るからさ……。
と伝えても
どうもそれでは……
とゴニョゴニョ言って来るものでありますから
(……全軍まとめるのにも時間が掛かるのですよ。)
当時の私に
お金で解決しなければならなかった理由は
どこにも見当たらないと思うのでありますが
家康が居るからこそ
尾張の国の安全が保たれているわけでもありますし、
こっちのお願いには
即座に対応していくれておりますので
次の機会にはなんとかしたいものであります。
……の。
お金をばら撒くことも禁止されているのでありますか……。
……もっとも。
地域振興券とか
お金の代わりとして使うことの出来る
商品券を拵えても
所詮は
自らの手で稼いだモノとは認識されていない
(原資は税金でありますので
本来でありましたら
自らの手で稼いだものではありますが)
ことに加えまして
期限が区切られたりなんぞ致しますと
どうしても
……あぶく銭となってしまいますし、
たとえお金をばら撒くことが許されていたとしましても
ばら撒かれることが当たり前
となってしまいまして
それを頼りに働かなくなる。
税金を納めなくなってしまいますのも困りモノでありますので
……それでも
中選挙区制の頃は
定数が複数。
1位にならなくても良い社会でありましたので
一定規模の指示を集めることが出来るよう
施策を通じての
ばら撒きも可能であったのでありましたが
今の小選挙区制
となりますと
撒き餌が撒き餌とはならず
そのまま海の栄養分となり、
その撒き餌を消費したことにより
大量のプランクトンが発生し、
漁場モロとも真っ赤に染まってしまう
なんてことにもなりかねませんのでね……。
(……民意ってよくわからないな……)
追記
徳政令を例えに出したほうが安全策であることに
今。気付きました。