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常備軍

織田家の特徴として

後世取り上げられることの1つに

常備軍。

専業の武士団を編成しているため

農繁期に縛られること無く

戦場を駆け回ることが出来た。

そのため

1つ1つの戦いには弱いけれども

それを幾度となく繰り返していく内に

相手が根負けする。

なんてことが書かれているのでありまして


更に武士であることが専業。

農業をしていない。

土地に縛られることが無いが故。

転勤が可能となりましたので

常に最前線に兵を配備することが可能となる。


良いことづくめのように聞こえる部分がある一方、

武士であることが仕事。

それも

専業でありますので

当然のごとく

自らの手で

何かを生産することが出来ない

純然たる消費者。

厳密には

略奪

と言う形での

生産!?

は可能なのではありますが


(統治を目的に兵を出しておりますので

それは極力勘弁願いたい)


そのため

彼らの生活費を賄うべく

私。信長自らの手で

彼らの食い扶持を稼がなければならなくなる。


幸い

と言うべきなのか。

そうせざるを得なかったとも

述べることが出来るのでありますが


私。信長が幼少時代を過ごしました津島。

更には清州に名古屋

と言いましたところは

川や海に囲まれました場所にあったこともありまして

物資の集散地であったこと。

(当時の交通の肝は水運)


尾張北部。

今は田んぼになっておりますが

そうなりましたのは

江戸時代になってからの話でありまして

私。信長の時代は

洪水になっても大丈夫な作物。

麻が植えられていた地域でありましたので

麻そのままですと

売り物にはなりませんので

それを織物に加工しまして。

織物に加工しただけではお金にはなりませんので

それを大きな市場であります

京の都で売り捌く

と言いました


商工業に流通業が発達していた。

そうしなければ生きていくことが出来なかった地域。


為政者の目線で見ますと

税を決めやすい

収穫量が一目でわかる

農業のほうが

効率が良いのに対しまして、

どちらかと言いますと

儲けが見えにくい

(当時は節季払いの時代でもありましたので)

商工業は

尺度が量り難いため

江戸時代の身分制度を代用させて頂きますと

士農工商

と言いました

下の身分と位置付けられていました

工と商。

更には

流通業に活路を見出さざるを得なかったことが

逆に

農業を頼みとしない

土地に縛られない

常備軍。

専業武士団に繋がることになった。と……。


とは言え

武士自体が売り上げを作ることはありませんので

位置付けとしましては

公務員になりますでしょうか……。


もちろん統治そのモノに才のあるモノもおりますが

一般的には

戦うため。現場作業で雇われることになりましたので

いくさに勝利し、

新たな市場を開拓することにより

自らの給料の原資となる

お金を増やす一助となる。


そのためには

いくさのある場所に居なければ

賃金を増やすことは叶いませんので

仕事のあるところでありましたら……

と転勤も辞さず

(元々が職業不詳のかたも多いのではありますので)


と、居城を移すのにも

都合のよい

常備軍。

専業の武士団なのでありますが


一方、彼らの家族。

奥さんや子供も一緒に

転勤とは必ずしもならなかったようでありまして

安土の城下町で一度

火事騒ぎがありまして

理由を尋ねると

奥さんを尾張に残しての

単身赴任を余儀なくされたため

慣れない家事に失敗して

が原因であったとか。


この辺りは

現代のサラリーマンにも通じるところがありまして

マイホーム建てたは良いけれど

辞令一枚で

転勤先のアパート暮らしを余儀なくされ、

奥さんは奥さんで

家を守らなければいけませんから。

とか

子供の教育がありますので。

と。

(……なんのために働いているのだろう……)

そんな時代が

500年前の安土でも展開されておりまして、

それではいけない。

と私。信長が

採った施策がありまして

それを行うことによりまして

旦那の赴任先に奥さん子供を呼び寄せることに成功致しました。

その画期的な施策は

どのようなものであったのか?

と申しますと

単身赴任させている

奥さんの住居を全て焼き払う。

と言うモノでありまして


今で言う

強制代執行

(……よりもムゴイことやってますね。)


ローンが残っているマイホームに。

と仮定しますと

むしろ旦那のモチベーションを落とすことにもなりかねませんが。


でも

そうでもしないことには

山の神を動かすことが出来なかったのも

現代に通じることであるのかもしれません。

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