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長篠

高天神から1年。

(……なんか小説っぽい書き出しですね。)

その直前の話が

桶狭間であったにも関わらず

しかも桶狭間から遠く離れて行ったにも関わらず

高天神から1年。

今度は奥三河に侵入して来ました

武田軍が

長篠城を取り囲んだ

との情報に接し、

取り急ぎ全軍をまとめ

三河へ向かったのでありましたが


……なんか途中。

吉田城界隈にまで武田軍が姿を現したようでありまして


……なら徳川。

自力で迎え討てば良いのではないのか?

との考えが頭を過りながら

……それでもな

五徳も居ることだし

と岡崎に入りましたところ

長篠城の城主

奥平氏の家臣と名乗る人物が

援軍を求める使者としてやって来まして


大抵

援軍を求めるような

重大な任務を託されるのは

名のある武将であることが

普通

と言えば

普通のことなのではありますが


何故かこの場に馳せ参じて来ましたのは

(……どう見ても雑兵)

と言った出で立ちのモノでありまして


のちになってわかったことなのでありますが

前年の高天神城の際、

救援を求める使者を務めた人物。

落城後。

家康に切腹させられたそうでありまして


(救援に行く。

と言って

行かなかったことを隠すため……ね。)


その話を

どうやら

長篠城の家臣も知っていたらしく

役目を全うして

こんな仕打ちに遭わされるのであれば。

でみんな嫌がったんだそうな……。


そんな中、手を挙げたのが

彼。鳥居強右衛門であった。と……。


残念ながら

城に戻る手前で拘束され、

援軍は来ない

と言えば

放免する

の条件で城の前に立たされました彼の機転により

城が持ちこたえることが出来ている内に

設楽ヶ原に到達しました織田・徳川連合軍。


馬防柵と

鉄砲三段打ち

として後世に名を残すことになりました

この戦いでありますが

戦いを示す屏風絵を見て頂きますと

わかることなのでありますが

実は柵の前にも兵が陣取っておりまして

実際に戦ったのは

柵の前に押し出しました徳川軍。


我が織田軍は

……援護射撃

と言えば

援護射撃でありますね。

旧ソ連みたいに

突撃しない兵士を後方から……

と言うわけではありませんので。


ただ鉄砲だけで

撃退出来たわけでは必ずしもありませんし、

表立って表れました戦果としましては

長篠城を取り囲んだ武田軍を追い払っただけなのではありますが


……なんて言うのかな?

少し前に開催されました

世界的陸上競技の祭典の長距離種目におきまして

走っている選手の師匠の如く

解説のかたが紹介されましたかた。

直後。地方局でも

後追いされましたかた。

素晴らしいかたなのでありますが

正直なことを申し上げますと

市町村対抗などで

もちろん

接点はあったのではありますが

その時、走っていました選手を

直接指導されたことは

……たぶん無いと思います。


にもかかわらず

テレビを通じ、

解説者のかたが

あのように紹介してしまいますと……


……と言うのでありましょうか?

ただ城から追い払っただけ

であるにも関わらず

さも

我が鉄砲隊の力により

実際には柵の前。

背水以上に逃げ場の無い状況で

八面六臂の活躍をしました

更には

武田軍が馬防柵に向かって突進して来るよう

長篠城の連絡路の確保に成功しました

徳川軍の力があったにも関わらず


そのことは全て横に置いておきまして

我が鉄砲隊の力により

武田軍に壊滅的打撃を与えることに成功した。

(正しくは、

馬防柵を越えることを諦め

撤退しようとした武田軍を追撃することにより、

思わぬ成果。

重臣クラスを討ち取ることに成功したから

なのではありますが)


と言った主旨の書状を

日本全国。

ありとあらゆるところに

いち早く

ばら撒くことによりまして

それまで弱兵と侮られておりました

我が織田軍が

一目置かれることになる。


正しくは

安全な柵の後ろで

鉄砲構えていただけなのではありますし……


重臣クラスを失った武田軍に

留めを刺すことに成功するのには

まだ7年の月日が。

それも

上杉家の相続争いなど

武田家の外交の失敗に加え、

木曽氏の離脱などを経て初めて

可能であったことからもわかりますように


この時点ではまだ

武田氏侮るなかれ

の状況であったにも関わらず


(……宣伝って大事。)

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