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数分間しか、いれません!  作者: うちの生活。


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54 行きますよ

 仕事が休みの日、近藤さんと一緒にぽちっとボタンを押したら、この前見かけた騎士みたいのと遭遇した。ついにサシャさんが連行される現場かと思ったけど違った。一緒に洞窟に行った人として、俺にも話が聞きたいそうな。


「⋯本当に突然現れたな。どうなっているんだ⋯。あ、すまない。私の名前はテクノ・カットーという。このあたりの魔物の洞窟を調査している騎士だ」

「あ、どうも。ユウジ・サトウといいます」

「騎士?!⋯あ、タクミ・コンドウです」

「⋯む?家名があるのか?ということは貴族なのか?」

「いえ、違います。自分の国にはそういうの関係なく、家名というか名字があるんで」

「そんな国が⋯。いや、いまはそれはいいか。魔物の洞窟の件だ。聖女のサシャとミラにも聞いたんだが、

君たちが四人で洞窟に行ったのは間違いないな?」

「はい。この近藤さんではなく、別のダヌさんって人ですけど」


 あ、そういえば最近ダヌさんに会ってないな。何してるんだろ。村にいんのかな。


「ふむ⋯。じゃあ、その、なんだ⋯。噂通り、洞窟を攻略したのか?」

「正直なところ、どうなんでしょう?本当に洞窟はなくなったんですか?」

「そうだな。あの洞窟の発生を確認した私が断言する。あそこの洞窟はなくなっていた」


 あ、この人がそうなの?それならそうなんじゃないの。


「ほら!あの時なんか押したから、ああなったんですって!!やっぱりユウジさんが原因ですよ!!」

「⋯そう言われると犯人みたいじゃないの」

「おい、タクミがいなくなったぞ?!」

「⋯タクミ?あー、近藤さんか。気にしないでください」

「気になるだろう?!」

「話がすすまないんで」

「⋯わ、わかった。それで洞窟内の事を聞きたいんだが」


 サシャさんとミラさんからも聞いたでしょうに。まぁ、それが仕事だろうし、別にいいけどね。


「もう聞いてる内容かもしれませんが⋯」


 最初の階層、安全地帯、くっついた魔物、次の階層といった内容を順番に話していたら、時間がきてしまったようだ。


 サシャさんはなんて言っていたのかな?近藤さんに続いて、俺も目の前で消えたけど大丈夫なのかな?


 なんて思っていたら、サシャさんがテクノさんと一緒に現れた。


「「え?」」


「なんだ?!ここはどこだ?!教会にいたはずだが⋯。あ、ユウジとタクミじゃないか?!急に消えたと思ったらこんなとこにいたのか!」

「あー⋯」

「ここはユウジさん達が暮らしている、ニホンという国です」

「ニホン⋯。聞いた事がない国の名前だ。いや、別の国だと?どうやって移動したんだ?!」


 サシャさんはそれには答えず、もう一つ大事な事を言った。


「ここにはパラデリアという国はありません。別の世界、異世界です」

「⋯異世界?何を言っている?!いや、パラデリアがないだと?!ふざけたことを言うな!!」


 サシャさんの発言が気に入らないのか、テクノさんが腰にさしてる剣を抜きそうになっている。


 騎士って、国を守る人とかそんな感じじゃないの?そんな人に国がないなんて言ったら、そりゃ怒るよねぇ。


 サシャさんは、あっちの人にも伝わるように神様が〜とか、いろいろ頑張って説明をしていた。していたが、テクノさんが剣から手を離さないところを見るに納得はしていなさそうだ。それはそうだろう。内容が内容だもの。


 そして十分後、充分な説明をできていたかはわからないけど消えていった。⋯⋯テクノさんを残して。


「あー、サシャさんより位階が上なんだろうなぁ⋯」

「おい、ユウジ!サシャが消えてしまったが、俺は国に帰れるんだろうか?!」

「大丈夫ですよ。あと何分かしたら戻れますよ」

「本当だろうな?!」

「ミラさん、ダヌさんも戻ってるから大丈夫です」

「⋯⋯そうか」


 少しは落ち着いただろうか。剣から手を離してほしい。


「⋯それで、洞窟の内容は聞いてみてどうでしたか?」

「初めて聞くことが多くて、正直困惑している」

「そうなんですか?」

「ああ、そうだ。入った都度階層が変わってしまうし、その上かなり広い。どう進んでいいのかわからないんだ。だから先の事なんて初めて聞いた」


 あ、やっぱりそうなんだね。


「可能であれば、一度一緒に行ってくれないだろうか?実際のところはどうなのかを確認したい」


 戦力としては、テクノさんが一緒なら助かるよね。近藤さん⋯⋯も行きたそうだね、あれは。


 チラッと近藤さんを見ると、すごい勢いで首を上下させているのが目に入る。首がとれないか心配だ。


「こちらも仕事があるので、数日後でいいなら」

「それで構わない」

「じゃあ、サシャさん経由となりますが打ち合わせ

をしましょう」

「ああ、よろしく頼む」


 ちょうどいいタイミングで消えてった。


「佐藤さん!行くんだね?!」

「そうなるね」

「俺も行くからね?!」

「はいはい。扇風機の使い方、いろいろ練習とか使い方を考えておいて」

「やらいでか!ヒューッ!!」


 ⋯あ、ホームセンターに行かないとなぁ。何かいいのがあるかなぁ。



ーーーーー



「この際、異世界うんぬんはいい。ひとまず魔物の洞窟に行こうと考えている。二人も協力してくれるか?」

「わかりました⋯⋯⋯何か手当てが欲しいところですが」

「ん?何か言ったか?」

「いえ、なんでも」

「ユウジ達は仕事があるそうだから、日程はサシャ経由と言われたが、大丈夫か?」

「はい。大丈夫です。ユウジさんが来た時か、私が行った時に話しておきますね」

「よろしく頼む」


 そう言って、テクノさんを含めた数名の騎士が教会の出入り口に向かって歩き出した。


 こっちでも行こうか悩んでいたけど、頼まれたんだから仕方ないよね?これなら怒られる事はないはず。あ、コンドウさんの扇風機?を見れるんじゃない!?そして、ユウジさんもそれを使えるようになれば⋯。


「⋯うふふふふは」

「サ、サシャ?」

「うふふふふ!⋯ヒャーーッハァッッ!!楽しみですよっ!!!」


 その声を聞いた騎士達がビクっとして、こちらを振り向いて顔を見合わせていたが、何も言わずに教会を出ていった。


 え、なにかありました??


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