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数分間しか、いれません!  作者: うちの生活。


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38/51

38 今後の為に

 壊れてしまった盾を買う為に、ホームセンターに来ている。現在、その盾がある防犯コーナーの前で数分間悩んでいる。


 さて、どれにしたものか⋯⋯。


 サイズも値段も手ごろで買いやすいのは、前と同じ防護盾だ。でも、先に進む事を考えると同じ盾では性能面で心もとない。また壊れてしまうかもしれない。かといって、少し頑丈そうなものにすると懐が心もとない。


 安全か懐か。


 どちらも、ある意味で命に関わる大事な問題だ。


 ⋯なんかお金になるもの、あっちで見つけられないかな?あっちで使うものなんだし。うーむ。


「あ、ここホームセンターだ」


 悩んでいると、聞き覚えのある声がした。


「あ、こないだの盾じゃないですか?」

「私の盾!!?」

「⋯残念ながら、まだミラさんのものじゃありません」

「えぇ?!」

「こないだ壊れたからね。代わりを買おうか考えてたんだよ。買うにしても、どれにしようかなってね」

「同じのがいいっ!!」

「また壊れるかもしんないよ?」

「それでも!同じのがいいっ!」


 それはそれで懐には助かるけども、だ。


「また壊れたら、しばらく買えないと思うけど」

「⋯⋯⋯壊さない」

「んなこと言ったって、どんな事が起きるかわかんないよ?」

「⋯⋯⋯それでも、同じのがいいな」


 お、なんだか可愛く見えるような気がしてきた。


「んーーー、じゃあ同じのにするか」

「っ!!やったー!!!ありがとー!!」

「サシャさんも盾あった方がいい?」

「ミラの後ろに隠れるから大丈夫ですよ」

「⋯それはつまり、ミラさんを盾にする、と」

「っ!?その言い方はなんか違うと思います!」

「いいよっ!私の後ろに隠れなよっ!」

「あら、心強い」


 とりあえず、盾は同じのにするという事で。あとは懐を潤したい。


「ねぇ、金とか貴金属もってない?」

「急になんですか?!ありませんよ!」

「今後もいろいろ準備するならさ、先立つものが必要じゃない?」

「それは⋯そうですね」

「だからそういうのがさ、あると助かるなって。鉱山とか知らない?」

「そんなの知ってたら、毎日行ってますよ!」

「そっか。サシャさんならそれもそうだよねぇ。うーん。魔物の洞窟で都合よく見つけられないかなぁ」

「よくわかんないとこですしね。どうでしょうね」

「ね」

「⋯仮にそんなの見つけたら⋯⋯⋯⋯毎日!ヒャアッハーーー!!!!!ですよっ!!!」


 ある意味、いいタイミングで消えていった。


 ⋯⋯これ、なんか持ったまま消えたら万引きになるよな?今までにない新しい手口の万引きだろ。⋯⋯やらかさないように気をつけて見ておかないと。あれ?ミラさん持ってなかったよな?


「⋯⋯さて、レジいくか」


 万引きGメンに捕まりたくないなって思った。



ーーーーー



「どっか、金とか出そうな鉱山とか知りません?」

「えー、そんなの知らないよ」

「ですよね」

「治療費もらえないからって、ついに直接掘ろうって?」

「違いますよ。ユウジさんがそんな事を言ってたんです。⋯⋯知ってたら、もう行ってますよ!掘ってますよ!」

「あー、いろいろ買ってもらってるもんねー」


 私だけ買ってもらってるような言い方をされたけど、ミラも買ってもらっている。むしろ、私よりミラのほうが高いものを買わせている気がする。壊れた盾とか、新しい盾とか。私は服とか、食べ物くらいだし!値段は知らないけど。


「聖女はお金を稼げないからなぁ⋯」

「稼げたとしても、ニホンとはお金が違うしね」

「だから、金とか貴金属って言ってたんだろうなぁ」


 もらえるものはもらいたい。でも、相手が生活できなくなるようになるのは困る。結果、何ももらえなくなってしまうのだから。なにかいい方法はないだろうか。


「⋯こっそり、外で治療して稼ぐ?」

「サシャ!それは絶対にやっちゃダメッ!!」

「やっぱりダメですよねー」


 ⋯でも、なんでダメなんだろう?


「ダヌさんにも聞いてみたら?私達よりは何か知ってるかもよ?こないだから会ってないけどさ」

「!!?ダヌさんっ?!」

「え、うん」

「あ、そうか。まだミラは知ら⋯⋯おっと」

「え?」

「うんん。ほら、魔物退治で忙しいんじゃないですか」


 なんとなく会いづらいんだよなぁ⋯。


「聞くだけならすぐ終わるでしょ」

「⋯そうですね。次の予定も決めたいし、観念しますか」

「観念?」


 ユウジさんも盾を買うくらいだから、魔物の洞窟を先に進めるつもりなんだよね?⋯となると、ダヌさんの予定も聞いておかないといけないしなぁ。


 ⋯⋯何か怪しい素振りを見せたら、もう一回お見舞いすればいいか。うん、そうしよう!⋯⋯⋯でも。


「今日はやめておきましょう!働かないと怒られます!」


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