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第45話 朝食時の話し合い

 私は、クラーナと朝食を食べていた。

 朝から色々大変だったため、少し遅れての朝食である。


 今日も、クラーナの作ってくれた料理はとてもおいしい。一応、私も手伝ったが、戦力にはなれていなかったように思える。


「さて、今日は依頼を受けに行くんだよね?」


 食事の中で、私はクラーナにそんなことを聞いた。

 わかっていることだが、一応の確認である。


「ええ、まだまだ問題ないとはいえ、蓄えはあった方がいいもの」


 私の質問に、クラーナはそう答えてくれた。

 私達は今の所、お金に困ってはいない。私もクラーナも、無駄なものはあまり買わないタイプだったため、貯金はかなりある。


 しかし、蓄えは多い方がいいのだ。

 そのため、今日は依頼に向かう。


「……どんな依頼を受けようか?」

「そうね……まあ、簡単な魔物退治の依頼でいいんじゃない?」

「やっぱり、それが一番だよね」


 ギルドでの依頼は、色々ある。

 その中で最も一般的なのが、魔物退治だ。前のパーティにいた時にも、ほとんどはその依頼を受けていた。


「でも、二人になったから、もう少し難しい依頼でもいいのかしら? もっと強い魔物退治とか……その辺りは、アノンの方がよく知っているわよね?」

「あ、うん……」


 クラーナは少し悩みながら、私にそう聞いてくる。

 クラーナは、今まで一人で依頼をしてきた。そのため、人数が増えた時にどうすればいいのか、わからないのだろう。


「うーん。でも、そんなに難しい依頼とかは、やめといた方がいいと思うよ? 人数が増えたといっても、依頼の難しさは変えない方がいいと思う」


 だが、パーティの人数とは、どちらかというと安全性を高めるためのものだと、私は考えている。

 人数が増えたからといって、難しい依頼ができるようになるわけではないはずだ。


「そうなのね」

「もちろん、多少は依頼の難易度をあげてもいいとは思うよ。二人だから、一人当たりの報酬は半分になる訳だし……」

「それは大丈夫だと思うわ。一人でも、充分なくらいの報酬だったもの」

「それじゃあ、最初の案でよさそうだね」

「ええ、そうね」


 こうして、話がまとまり、クラーナが最初に言った通り、簡単な魔物退治の依頼をすることに決まるのだった。


「アノンと依頼……なんだか、楽しみだわ」

「そ、そう? あ、もちろん、私も楽しみだよ」


 そこで、クラーナがそんなことを呟く。

 私と依頼をするのが、楽しみなようだ。それは、とても嬉しいことである。


 クラーナは、今まで一人で依頼をしてきた。

 そのため、人一倍嬉しいのかもしれない。


「さて、依頼のためにもしっかり食べないと駄目よ?」

「うん!」


 そんな話をしながら、私達の朝食は続くのだった。

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