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第26話 尻尾の付け根を撫でて

 私は、クラーナを撫でたりしている。

 頭を撫でて、喉をくすぐり、お腹を撫でたりした後、クラーナが私に話しかけてきた。

 どうやら、次の要望があるようだ。


「次は、何?」

「次は、尻尾の付け根の辺りを……」

「え? それって……」


 クラーナの言葉に、私は驚く。

 尻尾の付け根は、腰とお尻の間くらいにある。

 そんな所を触るのは、やはり恥ずかしいというか、緊張してしまう。


「その、直で触るの?」

「ええ、ちょっと待って……」


 そこで、クラーナは仰向けだった体勢を、横向きに変える。

 顔は、こちら側に向いていた。


「あなたも寝てもらえる?」

「あ、うん……」


 そう言われたので、私はクラーナと向き合うようにして寝転がる。

 クラーナの顔がすぐ近くにきて、少しドキドキしてしまう。


「そ、それで、どうするの?」

「ちょっと待っていて……」

「え?」


 私が聞くと、クラーナはそう答えた。

 その直後、布が擦れる音が聞こえてくる。


「あまり、下を見ないで、あまり、いい格好ではないから……」

「あ、うん……」


 そう言われたので、私はクラーナの顔に視線を集中させる。

 恐らくは、服をずらしているのだろう。

 見ないようにしていても、その事実だけで、私のドキドキは加速する。


「手を借りるわね」

「あ、うん」


 服や下着をずらし終わったのか、クラーナは私の手をとり、誘導してくれた。

 すると、もふもふしたものが私の手に当たる。

 ここが、尻尾なのだろう。


「それじゃあ、ここかな?」

「あ、ええ、そこよ……その周りを、撫でて欲しいの……」


 そこを辿っていくと、付け根に着いた。

 私は言われた通り、その周りを撫でていく。


「ん……」


 撫でると、クラーナが気持ちよさそうな顔をする。

 そして、私のドキドキはさらに加速していく。


 尻尾というのは、腰とお尻の間にあるものだ。

 その付け根の周りを撫でるということは、腰とお尻にも当然手が触れてしまう。


 つまり、私は今クラーナのお尻を少しだけ撫でているのだ。

 その柔らかい感触が、私の鼓動を早くするのだった。


「んん……」


 さらに、クラーナが蕩けるような顔をしており、それを間近で見せられるのだ。

 これは、かなりすごい。


「あ、アノン……」

「え?」


 そこで、クラーナの顔が近づいてきた。


「ペロ……」

「あっ……」


 クラーナは舌を出して、私の顔を舐め始める。

 近くに顔があったから、我慢できなくなってしまったのだろうか。


「んん、ペロ……ん」

「んん……あっ……」


 とりあえず、撫でる手は止めず、クラーナが舐めるのを受け入れる。

 すると、クラーナは一度舌を引っ込め、私の唇に自分の唇を近づけてきた。


 途中までは、割と健全というか、普通だと思っていたが、結局、朝と同じことになるようだ。


 しかし、私もそれが悪くないと思っているので、クラーナのキスを受け止めるのだった。

 今回も、長くなりそうだ。

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