表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パーティを追放されたので、犬耳獣人少女と生きていく。  作者: 木山楽斗
afterafter

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

147/280

第15話 掴めた手がかり

 私は、クラーナとラノアとともに、ガランのアジトのとある人に話を聞きに来ていた。

 その人が、レイコさんの待ち人らしき人について知っているらしいのだ。


「えっと……話を聞かせてもらってもいいかな?」

「は、はい、二代目」


 情報を知っているのは、犬の獣人の女の子だった。

 一応最高責任者の私が話を聞きに来たため、少し緊張しているようだ。


「あまり、緊張しなくてもいいからね。自然体で話してくれていいから」

「あ、はい……」


 とりあえず、私は女の子を落ち着かせる。

 まずは安心させるべきだと思ったのだ。


「ク、クラーナ? どうしたの?」

「別に、なんでもないわ」

「そ、そう……」


 そんなことをしていると、クラーナが私の手を握ってきた。

 もしかしたら、少し嫉妬しているのかもしれない。クラーナは、結構嫉妬深い所があるので、その可能性はある。

 そういう所も、クラーナの可愛い所だ。不安そうに私に身を寄せてくるその姿には、私も痺れてしまいそうになる。

 だが、できればクラーナに辛い思いをさせたくない。そのため、可愛いけどあまり見たいとは思えない姿なのである。


「実は、先日先輩と一緒に配達に出かけていたんです」

「あ、うん……」


 私がそんなことを思っていると、獣人の女の子が話を始めていた。

 どうやら、配達に出かけた時に何かあったようである。


「とあるお金持ちの家に寄った時、老婦人さんが私の顔を見て、懐かしいと言ってきたんです」

「懐かしい? それは、気になるね」

「はい。だから、私も聞いてみたんです。何が懐かしいんですかって」


 配達先のお金持ちの老婦人は、この子を見て懐かしいと言ったようだ。

 その話から、既にレイコさんの言っていた特徴に当てはまる部分はある。これは、期待できる情報かもしれない。


「そしたら、老婦人さんが昔親しい犬の獣人がいたんだと言ってきたんです。だけど、その子は亡くなってしまったとも言っていました」

「なるほど……」


 老婦人は、親しくしていた獣人をなくしているようだ。

 そのことも、レイコさんが言っていた特徴と一致している。

 やはり、その老婦人はレイコさんの待ち人である可能性が高い。


「ありがとう。多分、それは私達が求めている情報だと思う」

「そ、そうですか? お役に立てて光栄です」


 まだ確証はないが、この情報は検討してみる価値があるものである。 

 早速、その人の元に向かった方がいいだろう。確認して違ったら、それでもいい。とにかく、行動するべきである。


「その人の名前とか、どこに住んでいるかはわかる?」

「あ、住所は後で地図をお渡しします。名前は、ローレリムさんだったと思います」

「うん? ローレリム?」


 そこで聞いた名前に、私は驚いた。

 なぜなら、その名前は私が聞いたことがある名前だったからだ。

 こうして、私はレイコさんの待ち人らしき人の情報を得るのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ