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パーティを追放されたので、犬耳獣人少女と生きていく。  作者: 木山楽斗
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第1話 気になること

 私は今日も、クラーナとラノアと一緒に家で過ごしていた。


「うん?」

「あれ? ラノア、どうかしたの?」


 三人でまったりしていると、ラノアが誰もいない方向を向いた。

 別に、何もないと思うのだが、どうしたのだろうか。


「えっとね、あっちで……」

「あ、ラノア、その話はしたら駄目よ」

「うん?」


 私の質問にラノアが答えようとすると、それをクラーナが引き止めた。

 なんだか、とても嫌な予感がする。

 もしかして、これは私が苦手な話なのではないだろうか。


「クラーナ? どうして駄目なの?」

「その話は、アノンにしたら駄目よ。その……怖がってしまうから」

「怖がる?」


 二人の会話で、私はすぐに理解した。

 恐らく二人は、霊的な話をしているのだ。


「……ううっ」

「アノン、落ち着いて……」


 私は思わず、クラーナに抱き着いていた。

 基本的に、私はこのような話が苦手だ。そのため、近くにいたクラーナに体を預けたのである。


「……その様子だと、わかってしまったみたいね」

「うん……」

「仕方ないわね……」


 私の体を、クラーナはゆっくりと抱き止めてくれた。

 さらに、頭も撫でてくれる。恐らく、落ち着かせようとしているのだ。

 だが、それでも私の震えは止まらない。その類の話は、それ程に苦手なのだ。


「アノン、ごめんね……私、余計なこと言っちゃって……」

「大丈夫、ラノアのせいではないよ……というか、ラノアはそういうのがわかるんだね」


 ラノアは謝ってきたが、彼女に責任はない。

 それよりも気になったのは、ラノアに霊感があるという事実だ。

 幸か不幸か、私はそのようなことはわからない。だが、ラノアがそういうことに敏感なら、その情報は知っておきたいところだ。


「うん、私はそういうことわかるよ。多分、クラーナもわかるんじゃないかな?」

「え? そうなの?」

「……ええ、まあ……」


 そこで、ラノアから衝撃的なことを言われた。

 ラノアどころか、クラーナも霊感を持っていたのだ。

 長いことクラーナと暮らしているが、そういう話は聞いたことがない。そもそも、聞く機会もなかったのだが、中々驚くべきことである。


「別に、隠していた訳ではないのよ。ただ、アノンはそういうことが苦手だから、言わない方がいいのかと思って……」

「そうだったんだ……」


 どうやら、クラーナは私のことを思って、言わないでいてくれたようだ。

 その気遣いは、嬉しいことである。やはり、クラーナは優しい。


「でも、アノンも知らなかったんだね。この家には、ずっといるのに」

「え?」

「あ、ラノア……」


 そこで、ラノアの口からとても恐ろしいことが言い放たれた。

 こうして、私は衝撃的な事実を知ることになるのだった。

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