表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/200

街道整備と新店舗

引き続き『燃える土』から始まります。速水君鈍感野郎ですが、この社内恋愛果たしてどうなりますやら。後2話程でこの章は終わり新展開を迎えます。今しばらくお付き合いくださいませ。

 またも忙しくなって来た信頼雑貨の面々。工場部門は忙しい最中だったが、街の道路整備を優先する事になった。これ以上街中の道が荒れるようだと、下水管の心配もあったからだ。


「とりあえず中央の通りから始めてみるか。確かにこの状態は不味い」


 来栖は現場を確認に走ったのだが、ちょうど車輪が通る部分が凹んでいた。すぐに工場から『燃える土』と石灰石を砕いた物を用意し、混ぜ合わせた上で窪みに流していく。この作業の間に、蓮見が男爵邸を訪問していた。



◇◇◇


男爵邸~


「お時間をお取りして申し訳ございません。実は......」


 蓮見から街の道路の状態と補修内容を聞いたライアンは、即決で予算を出す事を決める。


「この街にとって良い事だ。君達の技術は分かっているし、街の整備なら金は出す」


「そう言って頂けると助かります。この問題は、他の街にも関わると思います」


「そうだな。どうしても工事となると大量の資材が動く。わかった。国にも上申しよう」


 この進言によって国も街道整備に動く事になる。この事で大量の雇用が生まれ、国が活性化していくのだが......。



◇◇◇



「どうだ? 乾いただろうか?」


「兄貴! どうせなら道全体に広げ無いんですかい?」


「勿論そのつもりだ。出来るならこの街全てやってしまいたいんだが......」


 来栖が職人と会話していると、そこに蓮見がやって来た。男爵との話は終わったようだ。


「蓮見さん、如何でした?」


「ああ。男爵が予算を出してくれるよ。街の発展に繋がるからとな」


「そうですか。窪みに流した『アスファルト』は問題ありません。これなら街道全体に使えますよ」


「そうか。なら順番に進めて行こう。資材が通る道を優先して、空いた時間に他もやって行こうか」


「わかりました。製造メンバ-以外に余ってる人員を使います」


 こうしてグランベルクの街に、アスファルト塗装の道路が出来て行く。徐々に近代化していくこの街。後は品管が研究している電気があれば、街灯も設置できるのだが―――



◇◇◇



 急遽始まった街道整備が行われる中、街の一角では新たな店舗の準備が進められていた。


「ちょっと愛! これはどうするの?」


「静香さん、それはこっちの棚にお願いします」


「この靴可愛い-! 履いて良い?」


「マリア......後にしなさい!」


「ええ-、後で履かせてね-」


 ここは『J-Style』が独立した店舗なのだ。今は開店に向けて商品の搬入が始まっていた。このお店の店長は倉木 愛。グランベルク1号店はそのまま営業するが、担当は別社員が行う事になった。


「ちょっと面接の人来てるんだけど?」


「千鶴さん! すぐ行きます!」


 花崎も応援で駆り出されていた。このお店では、店員も街の女性を雇う。既に有名になったこの店で働きたい女性は、非常に多い。


「では飲食店で接客経験がおありなんですね? わかりました。採用します」


「ありがとうございます! やったぁ-!」


「うふふ。では明日から来てくださいね。まだ開店まで数日有りますが、準備と研修を行いますので」


「はい! では明日必ず来ます」


 この様に一人一人面接を行う倉木。自分の目で雇う人間を決めたいと本人が進言した様だ。


「愛も大変ね。店の準備も面接もやって、その上デザインもあるんでしょ?」


「千鶴さん、大丈夫ですよ。私、今楽しいんです。こんな経験日本じゃ出来ないだろうし」


「それなら良いんだけど。あまり無理して身体壊さないでよ」


「あら? 千鶴が優しい?」


「静香......何か? 私はいつも優しいでしょ?」


「うーん。そう言う事にしておきますか。私はてっきり、上に居る人に会いに来たのかと」


「はぁ? それは静香でしょ! 速水君、上で作業してるもんねぇ」


「ちょ、ちょっと何の事かしら?」


「静香さん、千鶴さん! 上に丸聞こえですよ?」


「あ……」 「しまっ......」


 この日、建物の2階では速水達が事務所の準備に追われていた。下の声は大きかったが、正直聞いている余裕など無かったのだが。


「なぁ、モテモテの速水君? うらやましいこって」


「ん? 何の話だ? 忙しいんだよ俺は」


「またまた-、そない急がんでもええやろに」


「お前は倉木さん目当てだろ? 下を手伝って来ても良いんだぞ」


「そ、それが出来ひんから、ここに居るんやがな」 


「はぁ、それならこの机そっちに頼む」


「速水さんって鈍感ですよね」


「ジュ-ンさん? 何のことですか?」


「いえ、独り言です」


 お気づきだろうか? この事務所の職員としてジュ-ンさんが採用されたんだ。信頼雑貨の商品が扱える事で、日本文化を知りたいと本人が希望したんだ。因みにこのギルドは国に申請を出して、正式に認可されたんだ。そして国からも補助金が出て、王都にも支部が出来る事になっている。そしてこのギルドの正式名称は、『アルメリア流通管理組合』と決まった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ