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ギルドの結成と新たな問題

例のアレが出てきます(笑)

 あの式典から既に2週間程経ったある日の朝、食堂では新たな料理が出されていた。何時ものように朝から食事に来たマリアさん達と、今日の食事を頼んだのだが......。


「静香、おっはよー♪ これ何だろう?」


「マリア、おはよう。これはおにぎりとお味噌汁ね」


「おっ? 今日も元気良いなぁ」


「岩さん、珍しいですね」


 岩さんの話では、アルメリア米が大量に届いたらしい。そこで以前からお味噌を作っていたので出してみたそうだ。


「粒の大きい米だから、水分を多めにした。味噌も少し味が違うが、慣れれば問題ないだろう?」


「はい。どちらも美味しいですね。後はお漬物も欲しいところです」


「ははは。(ぬか)もあるんだがな、まだそこまでは手を付けてない。いずれは出せるだろうさ」


「不思議な味でごじゃる! でもおいひぃ-」


「お? 神父様も気に入ってくれたか。出来ればこの街だけでも広めたいんだがな」


「岩さん、では何か考えてみますよ」 


「そうか。うち以外でも食べる様になったら、もう少し安く買えるからな」


 今日の午後、行商人達と新たなギルドについて話し合いがある。ジュ-ンさんもいるし、色々考えてみよう。




◇◇◇



一方、工場では工事の日程が詰められていた。下水道工事と並行して、レ-ルの取り付け工事も始まるのだ。


「では予定通り職人から1名づつ、各地に飛んでもらう。工程と派遣される街は、この紙に書いてあるから各自で確認よろしく」


「蓮見さん、それと例の人員輸送用の大型馬車なんですが......」


 大規模工事が始まるので、人員を乗せる馬車も必要になった。しかし数も限られているので、一度に多くの人数を乗せる方法が必要になったのだ。


「ああ、形は今作っている物で大丈夫だろう。見た目は馬車と言うより、()()だがな」


 そうなんだ。箱型で長い馬車なので、バスと呼称して問題ない。軽量化と頑丈さに優れた物であるが、問題になったのは重量だ。あまり重いと馬が大変だからな。


「来栖君、車輪の回転で充電できるモ-タ-の方は出来てるのか?」


「ええ、品管と一緒に考えましたが、トロッコに使っている物を流用します」


 このバスは車輪が合計で10個付いている。その回転で充電するモ-タ-をバスに取り付ける事で、馬の負担を減らす仕組みなんだ。次の街で始まった下水道工事の関係者を運ぶ際、試験運用を開始する予定だ。


「それとグランベルクの街道が、痛んでいるらしいな」


「そうなんですよ。街の住民の方から連絡がありまして」


 鉄を使った資材を運んでいるので、街道がかなり凸凹になっているんだ。何とかできないか? という問い合わせが来ていた。


「ではあれを使ってみるか。元々使う予定だったしな」


「ですね。石工職人に声を掛けましょう」


 例のあれ、『燃える土』です。単純にアスファルトとして使用しても良いのだが、乾くまで時間が掛かると意味がない。そこで石を混ぜた物を使用する事になっている。上手くいくようなら、発注量も増やす必要が出て来るが。




◇◇◇



 午後になり、行商人達が会社に集まった。会議室を利用して本日の議題を話し合う。



「お忙しい中、お集まり頂きありがとうございます。本日は私が話を進めます」


 俺が議長を務め始まったこの会議、行商人達も楽しみにしていた様だ。


「早速ですが、本日の議題は2つ。新たなギルドの結成と、今後の活動についてですが」


「速水さん、質問よろしいかな?」


「パルマさん、どうぞ」


「念の為、そのギルドについて説明を頂きたいのですが」


「そうですね。机の上のある資料を確認しながら聞いてください。まず......」


 新たなギルド『流通管理組合(仮)』は、行商人のネットワークを使い各街の情報を共有する。そこで集まった情報を元に、各街の商業ギルドと連携して物資の発注を取りまとめる。情報量を手数料として組合が管理し、会員に分配する仕組みだ。今まで個人で行っていた物を国全体で行うんだ。それにより手間が減り時間も出来る事になる。


「最初は戸惑われるかも知れませんが、今まで知らなかった情報も入ります。それに私達の商材も取り扱いして貰えますので」


 行商人達の目の色が変わる。信頼雑貨の商品はまだ、この国にほとんど出回っていない。この街では既に商業組合と提携しているが、他の街ではまだ何も話が進んでいないんだ。


「成程、これは我々のメリットが大きいですね。信頼雑貨の商品を扱えるなら......」


 行商人達は今、頭の中で計算しているのだろう。このギルドに参加する意味と利益を。


 結果的に、参加者全員が参加を決めた。このギルドの本部はグランベルクになる予定だ。何故なら『J-Style』の業績が大幅に上がっているので、店舗を出す為に建物を買い取ったんだ。2階建ての建物なので、1階を店舗にし2階を事務所として活用出来る。この件にも反対は出なかったよ。ただし事務方となる人員は、行商人達からも出して貰う。全てうちで賄うと、後で問題になっても困るからだ。

ギルドは無事結成された。燃える土がアスファルトとして使えるなら、街道の舗装も出来る。次話は店舗と新たな試みです。

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