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完成式典でサプライズ

やっと帰って来ました-!!

 昨晩は遅くまで賑やかだったが、翌朝は不思議と気持ちよく目が覚めた。朝食を取った後、いよいよグランベルクへ帰る為、出発した。馬車の車内も心なしか弾んでいる。


「どんな街なのか楽しみです♪」


「街自体は普通の街よ。でも貴族の方が集まって来てるから、賑やかにはなってるかも」


 ジュ-ンさんは、初めて見る街を楽しみにしている様だ。喋っている中村さんにも笑顔が見える。


「なんかあっという間に帰って来たな。行きは遠く感じたのに」


「旅行でも帰りは早く感じるもんやで。倉木さん元気にしてるかなぁ」


 こんな感じで、グランベルクの街まで楽しく進んだ。街に着いたら皆がビックリするだろうな。貴族の馬車と一緒に帰るんだから。


「お? そろそろ街が見えて来るんじゃないか?」


 沢田専務が珍しく声を上げた。その声に反応して窓から外を見ると、グランベルクの外壁が見えて来た。




◇◇◇



 街に入る時、男爵の馬車を先頭にして入って行く。俺達は公爵の馬車の後ろについて入ったんだが、それを見つけた街の住民から歓声が上がった。


「おおーい! 帰ってきたでぇ-!」


「馬車から叫んでも聞こえないぞ? 嬉しいのは分かるけど」


 やっと帰ってきた街は、人で溢れていた。工事の完成式典を一目見ようと、他の街からも多くの人がやって来たようだ。公爵達に続き俺達も一度、男爵の屋敷に向かった。


「皆、ご苦労だった。明日の式典までゆっくり休んでくれ」


「「「お疲れさまでした!!!」」」


 男爵は明日の準備もあり、休めないのだろう。慌ただしく解散した後、会社へ。




◇◇◇



 会社が見えた時、正門には社員一同が待っていた。どうやら街の衛兵が、知らせてくれたようだ。


「ただいま帰りました。不在中、苦労を掛けたね」


「専務、お帰りなさい。トラブルはありませんでしたよ」


 沢田専務の代表挨拶に清水部長が答える。俺達は少し疲れていたんだが、明日は時間が無い。少し休憩した後、今回の報告を行う事になった。



◇◇◇



 会議室~


「忙しいところすまない。急だが今回の報告を聞いてくれ」


 沢田専務が議長を務め、全体会議が始まった。転移者であるサヨコ・イトウ氏の残した日記と共に、ジュ-ンさんを紹介した。


「初めまして。ジュ-ン・イトウと申します」


 ジュ-ンさんは挨拶の後、彼女の知りうる情報を皆に話してくれた。俺達も再度、話を聞く。全ての話を聞いた後、会議室には重い空気が流れた。知った内容の衝撃が大きく、すぐには飲み込めないからだ。


「皆、落ち着いて聞いて欲しい。日記によれば、我々には使命があるようだ。決して悲観する事は無いんだ」


 沢田専務の話に、皆も徐々に落ち着いてきた。確かにサヨコさんの生涯は、とても辛いものだった。しかしそんな彼女が残した日記に、希望があったんだ。であるならば、俺達は前を向くしかない。会議の後、ジュ-ンさんは女性社員と共に食事に行った。俺達も色々質問を受けながら皆で食堂に向かう。



◇◇◇


 

「あー! 静香! やっと帰って来たぁ!!」


「おっと帰ったでござるか。お疲れちゃん」


 中村さんに抱き着くマリアさんと、マイぺ-スなトミ-神父。いつもの日常風景を見てホッとした。夕食は騒がしく心地良かったよ。家に帰ってきた感じがしたんだ。




◇◇◇



 翌日の完成式典には、やはり国王が参加するようだ。到着がまだなので、式典は昼からになる。式典の準備は、ギルドと男爵家が協力して行われていた。式典では何やらサプライズもあるらしい。


 暫くして国王到着の連絡があり、俺達も式典の会場に向かう。沿道には人々が溢れかえっていて、お祭りの様だった。式典会場に入り国王を待っていると、男爵を先頭に貴族の一団がやって来た。式典場の中央から両側に貴族が並び、いよいよ国王が王妃と共に歩いてきた。


「これより下水道工事の完成式典を始める!」


 ホストのライアン男爵の言葉の後、アルメリア王国の国王、ジョ-ジ・アルメリアによる挨拶だ。一斉に頭を垂れる一同。


「皆の者、面を上げい。今回は我々の盟友”幸運の君(ラッキ-ロ-ド)”主導による公共工事が無事に終わった事を祝おう。この工事の関係者諸君、本当にご苦労だった」


 国王の挨拶に会場全体から大きな拍手が起こる。それと同時に街の建物の屋上から花火が上がる。空に咲く花火の花に、会場はヒ-トアップ。そして中央に掛かっていたシ-トをめくると、そこには大きな噴水が作られていたんだ!


「サプライズはこれか! ちょうど街の中心部に噴水。街のモニュメントになるな」


 そしてその噴水は、更に仕掛けがあった。なんと水に色が付いたんだ。ライトを利用した物だが、この世界では見る事の出来ない光景だろう。来栖さん、頑張りすぎでしょ?


「がはは。なんと見事な光景か。これは王都にも欲しいのう」


「国王様。私から彼らにその旨伝えておきます」


 式典は無事終わり、今回の工事の説明があった。計画通り分流方式で行われた配管設置。そして新たに街に設置された水道設備。噴水の周りと公衆便所には、水道が設置されていた。手洗いの為と洗濯などで使用できるように作られている。今後、男爵邸などにも水道を設置していく計画らしい。先ずは使い慣れる事で、習慣にしたいからだ。そして既にスコ-ルの街にも、下水道工事計画が決まっていた。



 こうして盛大な完成式典は無事に終わった。国王は今日から2日程、この街に滞在するらしい。男爵も疲れているだろうに大変だ。


 貴族達は領地の遠い者から、足早に帰って行ったよ。

さて速水達も街に帰還し下水工事も終わった。何やら工場から今後について提案があるらしい。

その話は次話で明らかに。

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