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やっと帰ってきた!

さて間もなく街に帰りますよ♪

 翌日、眠い目を擦って目覚めた。昨日のお説教? の事を考えていたら中々寝付けなかったんだよね。少しの間、ぼぉ-っとしていたら背中を叩かれる。


「おう! 速水、なんか眠そうやんか!」


「おはよ。田村は何で朝から元気なんだよ。昨日ダウンしてたくせに」


「はよう寝たさかいな。さぁ、朝飯食べに行くで!」


 朝食の間に昨日の話をしたら呆れた顔で、「それは自業自得や! 何1人でリア充しとんねん!」とぷりぷり怒っていた。どこがリア充なんだよ? 怒られただけなんだけど......。

 そんな朝だったが、今日で街に帰れることもあり出発を急いだ。皆も少しそわそわしながらジルバの街を出たんだ。俺は今日も馬の操縦を練習していたんだが、昨日の事もあり今日は男の護衛の方に代わってもらいました。セリカさんは中村さんと一緒に乗っているんだが、周りの女性陣からも色々話しかけられてちょっと困った顔をしてたよ。田村は出発時は元気だったんだが、進むにつれていつものように青い顔になっていた。


「あかん、吐きそうや! 休憩場所まだなんか?」


「もう少しだろ? それにしても慣れないんだなぁ」


「向き不向きってもんがあるやろ? お、おぇえ」


「おいおい! 我慢しろよ?」


 何とか休憩場所までもったようだが、休憩場所に着いた途端走って街道の隅まで行ったようだ。呆れて見ていた俺に、パルマさんが話しかけて来た。


「速水さん。中々お話する暇が無くて探しましたよ」


「パルマさんこそお顔が見えないから、何処にいらっしゃるのかと」


「男爵様とお話させて頂いてたんですが、他の貴族の方の話を聞かれましてね」


「そうですか。行商をされていると、そう言った情報も入りますものね」


「ええ、まぁ。速水さんは、街に着いたら商会の方に帰られるんですよね?」


「はい。一刻も早く帰りたいと言うのが本音です。気が抜けない旅でしたからね」


「色々あったようで。それでは日を改めましょうか。少し今後のお話をしたかったんですが」


「出来ればそうして頂けますか? 明日からはいつでも空いてますので」


 パルマさんとの話は後日、うちの建屋に来てもらう事にした。他の提携する商会との兼ね合いもあるから、話をすり合わさないとトラブルの元になる。




◇◇◇



 速水がパルマと話していた頃、静香や千鶴達は護衛のセリカをつかまえて話をしていた。


「セリカさん。正直に答えてください。速水君の事どう思ってるんですか?」


「えっと...どう思うと言われましても」(何? ちょと怖い)


「だってあんなに仲良さそうにしてたでしょ?」


 静香と千鶴の勢いに困惑するセリカ。必死に愛と美樹の方を見て助けを求めるが、二人とも諦めてと言うように首を振った。


「特別な感情はありませんよ。あくまでも仕事ですから」


「本当ですか? しっかりくっついていましたけど?」


「そうね。後ろから抱き着いてたと思うわ」


「いえいえ。あれは馬の乗り方を教える場合は仕方ないんです」(だって落ちちゃうもの)


 しばらく静香と千鶴は考えた様子だったが、何やら納得したようで表情を崩した。それを見た愛と美樹はクスクス笑っている。


「ふぅ、良かった。これ以上ライバルはいらないから」


「何も無いようね。まったく彼は脇が甘いのよ」


「何か分かりませんが、納得頂けたなら良かったです」


 それからは先ほどの事が無かったかのように、女性陣で話が盛り上がっていた。周りの人間はそんな女性の姿を見て、背筋に寒気が走ったとか......。




◇◇◇



 小休止の後、街へ向かって出発した。まもなく陽が傾くかと言うタイミングで、街の姿が目に入った。


「ああ! やっと街が見えたで!」


「そうだな! 帰って来たぞ!」


 周りの皆も街が見えた事で、歓声が沸く。普段はこのような事は無いのだろうが、今回は襲撃もあり気を抜けない道程だったから尚更だろう。そしてついに街に到着した。


「皆、ご苦労だった。多少の怪我人は居たようだが、1人も欠ける事無く帰ってこれて良かった。各自ゆっくり休んでくれ」


「ライアン男爵、ありがとうございました!」


「何、こちらも公爵様との関係がより良いものになったのだ。君達も無事で何よりだ」


「はい。また後日寄せて頂きます」


 挨拶をすませ乗っていた馬の首を撫でながらお礼を言った。「ありがとな」「ひひぃ-ん」(どんまい)

 ん? 何か慰められた気がするが......。 皆と別れ俺達は会社へ帰る。その足取りは軽かったよ。



◇◇◇



「ただいま戻りました!」


「おお! 帰ったか! 無事で良かった!」


 俺達が帰った話はすぐに広がり、社員達にもみくちゃにされた。盛大な歓迎だったよ。やっぱり仲間は良いな。


「静香ぁああああ!!! 寂しかったよぉおおお!!!」


「きゃあっ! ちょっとマリア! 急に飛び込んで来ないでよ!」


 まるでダイブするように中村さん目掛けて突進するマリアさんの姿に、俺も思わず吹き出してしまった。女性陣全員が泣き笑いだ。帰って来た! って感じがする。マリアさんはずっと号泣だったよ。



 今日は、俺達の無事の帰社を祝って少し豪華な夕食を取った。少しばかりのお酒も振舞われたよ。こう言う日が、いつまでも続いてくれたら良いんだけどな。今回の報告は、明日会議で行う事になっている。騒ぎすぎて寝坊しない様にしないとな。こうして、王都への旅路は終わったんだ。





 

無事にたどり着いた速水たち。やっとゆっくり眠れますね。


次話は社内会議。

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