突然の来訪者
少し短めです…つっても、200文字くらいかな?
その頃、楠乃は───
「おい!早く村の入り口の護りを固めろッ!!」
「村人は非難させたか?!」
「敵はどれくらいだって聞いてんだよ!!……は?…んだとおおおおお!?」
一人でてんてこ舞い、自分の役目を全うしていた。
このようなことは真が来る前に数回、棗が来る前に数回あったようだ。
そのためか、対処の仕方は日に日にうまくなっている。
周辺の村や国は、鉄壁の村、要塞、なんて通り名を付けているのだが…当の本人はそんなこと露知らず、毎度本気で、敵を撃退している。
そんな彼も今回ばかりは驚いたらしい。
滅多に村には姿を見せない彼が、村の入り口まで来たのだから。
「おい、敵っつーのは何処だ?」
「あ、楠乃様!…」
「今日もお綺麗で…」
「こちらです!」
反応は皆それぞれ。
呆然と彼を見つめる者、彼の容姿に思わず溜息を漏らす者、案内するのは勿論配下の者。
そんな中、一直線に敵と言われていた人物の元へ歩いていく。
その足取りは、どこか重い。
「ほう、お前がわざわざ出向くとは、珍しいこともあるものだな」
「お互い様、だろ…」
「フッ…まあ、そうだな、棗」
「久々に名前で呼ばれた」
「へえ」
クスクスと肩を揺らして笑う、獣耳と尾の付いた楠乃と同じ年くらいに見える男。
やけに仲がよさそうな雰囲気だがお互いの目が笑っていないのを、気付いた者の間に緊張が走った。それはやがて波紋のように広がり、ザワザワしていた人々も緊迫した雰囲気に圧倒され黙りこくった。
「ふっ…随分と嫌われたものだな、俺も」
「…」
「おいおい…返事くらいくれたって「今日は何の用だ」…ったく、そんな怒るなってー
俺は何か用がないと、友人にも会いに行けないのか?そりゃ、余りにも酷いこった」
「…俺も暇じゃあない。客人を待たせているんだ」
「ほー…それって、お前と同じ銀色の耳と尾を持つ者か?」
「っ…何か知っているのか、あいつの事を」
「ああ、ここじゃあ詳しくは話せないがな…」
そういうと、男は辺りをグルッと見回した。
「…なら、こっちだ。ついて来い」
そういうと男を先導して、自分等を囲んでいた村人の隙間へ歩いて行った。