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領土奪還戦争  作者: マンチカン
最終章 すべての解決
99/105

サタンVSカムイ

「遅いわよ坂井。待ちくたびれちゃったわよ」

そう言って長澤が坂井を小突く。

「わりい、わりい。それでどうだカムイの様子は」

「あんたが持って帰ってきた魔法の本だっけ。あれを参考にさせて新兵器を

武装したわ。あとロシアの変態が造ったロボと一部、規格を統一したから

共同戦線もより張りやすくなると思うわ。」

「感謝するぜ、結衣。」

「ありがとうございます、結衣先輩。」

「いいってことよ。それよりすみれちゃん。バカ坂井が何かやらかしたら

小突いていいからね。」

「は、はい。」

すみれは苦笑いをした。そして坂井とすみれはコックピットに乗り込み手を振り、基地を出発した。目的地は竹島である。混乱に乗じて失地を奪い返すという

孔明のアイディアであった。カムイがたどり着くと竹島は相変わらず風の

シールドに覆われていた。

「全く厄介なものを。だがこれはどうかな。魔導砲発射。」

カムイの胸元から緑色の魔方陣が発動し魔力を帯びた光線が風のシールドに

攻撃を加える。暴風は消失し元の竹島が現れた。

「な、なんだこれは。」

坂井は絶句する。目の前には屈強な男たちの死体が散らばっていた。

「坂井さん、9時の方向から何かが接近してきます。」

「オッケー、迎え撃つ。」

カムイが敵影に向かう。目の前に現れたのは巨大な翼を持つ怪物だった。

「何か嫌な予感がしているかと思えば風盾が破られているとはな」

と怪物は言う。

「お前はいったい何者だ。ここをめちゃくちゃにしたのもお前の仕業か。」

坂井が叫ぶ。

「俺はロキ様直属四天王の一人サタンだ。お前の予想通り、ここを破壊したのは

俺だが。まさか、そんなガラクタで俺とやりあうのか」

「そのまさかだよ。」

カムイの口からコロナプラズマ砲が発射される。

「甘い、風刃」

サタンが翼をはためかす。不可視の刃がカムイに襲い掛かる。まともに直撃し

吹き飛ばされるカムイ。

「どうなっているんだ。何も見えなかったぞ。」

「どうした人間。ばらばらにしてやるぞ。」

サタンは再び不可視の刃を飛ばしてくる。カムイは避けることもできず地面に

たたきつけられる。

「くっ、坂井さん。装甲の一部が剥がれています。」

頭から血を流しながらすみれが報告する。

「きゃああああ」

コックピットの中が激しく揺れる。サタンがカムイを無理やり起こし頭をつかむ。

「これでお終いだな。」

サタンが力を加えカムイの頭を砕こうとする。

「人間あんまりなめるんじゃねえよ。この距離からなら外さない。」

カムイがゼロ距離からコロナプラズマ砲を発射する。

「ぎゃああああ」

まともに直撃し悶絶するサタン。その時、無線から連絡が入る。

「こちら黒川。坂井、無事か。」

「こちら坂井、問題ありません。」

「それは良かった。これからASM―5による攻撃を行うから、衝撃に備えろ。」

「了解であります。」

全くもう、世話かけさせやがって。黒川はつぶやく。そしてサタンをロックオン

してスイッチを押す。対艦ミサイルがサタンを狙う。

「坂井さん、ミサイルの衝撃に備えシールドを全面に集中します。」

「了解。よし、あいつをおちょくるか。」

フラッシュグレネードを炸裂させるカムイ。

「目暗ましとはこざかしい奴。」

燐光をまともにくらい翼で顔を覆うサタン。

「よしもう一丁。フィンガーミサイル発射。」

カムイの指先からミサイルが放たれる。

「よし後退だ。」

サタンから離れるカムイ。離れると同時にサタンに命中する対艦ミサイル。

直撃を受けたサタンは粉々に砕け散った。

「す、すごい。コロナプラズマ砲でも倒せなかったのに。」

すみれが感嘆の声を上げる。

「黒川教官、敵沈黙であります。しかしどんなミサイルを装備していたので

ありますか。」

「まあ、詳しいことは俺にも分からんが、魔法シールドとかいうのを無力化する

術式が書き込まれた特製の対艦ミサイルだ。シールドに頼りっぱなしの奴には

効果てきめんだったな。」

黒川は笑いながら答える。

「黒川教官、ありがとうございます。」

坂井が敬礼する。

「俺はやるべきことをやっただけだ。坂井、この先は任せるぞ。」

黒川はそういい、再び大空に消えていった。


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