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領土奪還戦争  作者: マンチカン
第三章 揺れる世界
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人類の反抗

各国の艦隊は、それぞれの港で待機している。グリニッジ天文台時間正午、

各艦隊は瞬間移動装置により目的地に転移する。

「こちら東郷仁一、ただいま日中露連合艦隊チャンネル諸島付近に到着。これから

ロサンゼルス解放作戦を開始する。応答を頼む。」

「こちらエイドリアン・アーロン。EU軍艦隊ケープ・メイ付近に到着。

これからワシントン解放作戦を開始する。貴君の武運を祈る。」

米国の東西に世界中の大艦隊が集結する。

「昨日の敵はなんとやら・・・か。」

ぼそっとつぶやく東郷。そして

「それではロサンゼルス解放作戦を開始する。航空機部隊出撃せよ。」

東郷の命令を受け日本のゼロ、中国のJ―21、ロシアのT―50が出撃する。

「こちらゼロ1。200を越える敵機をキャッチ。データを友軍に送信する。

ジャミングの可能性もあるため情報の精査が必要と思われる。」

「こちらT―50コード1。敵機発見。対空ミサイルを発射する。」

アラスト星人の戦闘機に向かって対空ミサイルが直進し、命中する。だが、

傷ひとつ付かない。

「こちらT―50コード1。ミサイルの命中確認。しかし損害は与えられません。」

お返しとばかり敵戦闘機からレーザーが

T―50に命中する。そして墜落。続いて

「こちらゼロ2。レーザー砲に攻撃を・・・」

ここで通信が途切れる。

「くそっ、エイリアンめ。こちらゼロ5、レーザー発射。」

ゼロから発射されたレーザーは敵戦闘機のシールドに反射され、J―21に直撃する。

その直後、敵戦闘機群からレーザーが雨のようにゼロに襲い掛かり、ゼロは海の底に

沈む。一機、また一機と戦闘機が撃ち落される。これが、地球人と異星人の

違いなのか。東郷は自らの力の及ばなさに思わず、机をこぶしで思いっきり叩いた。

「こちらT―50コード23。有線式束縛弾を使用する。」

金属繊維に繋がれた弾丸が一つの敵戦闘機の周辺をぐるぐる回る。それと同時に

金属繊維が敵機に絡みつく。そして1000万ボルトの超高圧電流が金属繊維を

通して敵機に浴びせる。シールドの発生装置が高圧電流の影響で破壊されたらしく

シールドが消失。電気火災を起こした敵機は爆炎を上げながら墜落。

「よっしゃあ、どうだ。このタヌキめ。こちらT―50コード23。敵戦闘機の

撃墜に成功。」

たった一機、されど一機。この撃墜により東西の司令室はわずかながらであるが勝利への道しるべを見つけたのである。


アメリカ東海岸側。

「我々は傷ついた友人を救出するべき行動を開始する。ワシントンを自由を、

人類が取り戻す戦いだ。いくぞ野郎ども。」

オウ!

野太い雄たけびがアーロンを包み込む。

イギリスのロイヤルセイバー、フランスのラファールX、独伊共同制作の

ユーロファイターフレイヤがワシントンに向かって飛び立っていく。こちらも結果は

変わらない。敵のシールドに攻撃は弾かれ、相手のレーザーに一機、また一機と

撃墜される。そしてまた一つの機体が撃墜されようとしていた。

「セイバー1。敵機発見。これより攻撃を開始する。」

ロイヤルセイバーは急降下し旋回し敵の後ろに回りこむ。

そして25ミリガトリング砲を敵機に叩き込む。弾丸はシールドにはじき返され、

その部分はピカピカと光る。

「セイバー1。ガトリング砲は効果がありません。戦略の建て直しを要求します。」

ロイヤルセイバーに敵からのレーザーの雨が襲い掛かる。それを右に左へ巧みに

かわすセイバーのパイロット、ジョニー・バーダー。

「こちらセイバー1。敵は機体こそ優秀ですがパイロットの錬度は高くありません。

一度空母に帰還し、フライトレコーダーを解析し作戦を練り直ししょう。」

数分後、セイバー1は空母インビンジブルに帰還した。その情報は東郷の方にも

届けられる。

「この記録を見る限り敵の攻撃は常に敵のいる空間を狙っていますね。

誘導弾を使わない攻撃は敵機の速度を計算して前方を狙うものです。

それが出来ていない。レーザー砲なので今まで気にしなかったのでしょう。」

と陸・孔明は分析した。

「ということは、敵は目視を頼りにしているということだな。」

「その可能性が高いですね。アーロン司令官。あと、シールドも無敵ではない。」

「そのようですね。孔明統合参謀長。先ほどの交戦記録を先ほど拝見しました。」

「さすがアーロン司令官、それならば話が早い。一度この作戦を中断し、一度、

兵装を準備しなおしましょう。」

「分かった。全艦に告ぐ。これより我が軍は一時撤退をする。各戦闘機は直ちに

帰還せよ。」

アーロン司令官の命令を受けて戦闘機が戻ってくる。

「帰還命令か。おい、そこのフレイヤ。ちょどいい。今から俺がタール弾で奴の

視界を奪うから何でもいいから叩き落せ。」

「全く乱暴なパイロットだな。まあいい、戦場の男はそれぐらいで無くてな。

まあ任せとけ。」

敵のレーザーを華麗に避ける一機の羅ファールX。そこからタール弾が発射される。

命中したタール弾はシールドを覆い敵の視界を遮る。

「ほお、言うだけはあるな。敵が真っ黒だな。では次はこちらの番だな。」

フレイヤは急上昇し、真っ黒になった敵機の頭上にぴったりとくっつくように

飛行する。

「これでも喰らいな、糞野郎ども。地中貫通爆弾。」

地中貫通爆弾が敵機に向かって落下し命中。シールドが爆弾の貫通力を防ぐが、

爆弾はそんなことおかまいなしでシールドごと機体を押し付け、そのまま落下。

機体は派手に爆発して墜落した。

「やるなフレイヤのパイロット。ところで名をなんと言う」

「アンジェリカ・トーレス中尉だ。そちらは。」

「エドガー・ブランシャール中尉だ。またどこかで会おう。」

敵を料理した二機の戦闘機が悠々と空母に帰還する。

「俺ら出る幕なかったな。」

と坂井。

「まあ、仕方がないだろう。」

と岩本。

「俺様の天才的な活躍をする前に撤退とは無念。」

残念がるグリセリド。巨大ロボのパイロットは少し不満げであったが東西の艦隊は即、自国の港に瞬間移動し次の出撃のために英気を養う。この頃エスペランザのほうも

動き始めていた。

2028年6月14日


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