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領土奪還戦争  作者: マンチカン
第三章 揺れる世界
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不穏な朝鮮半島

日本とロシアの緊迫度が高まっている中、朝鮮半島の北側において不穏な動きが

立ち込めていた。

「はじめまして、アン総書記。」

総書記の前に中性的な顔立ちの男が立っている。

「お前は何者だ。護衛の者はどこに行った」

アンが護衛を呼ぶが何も起きない。

「護衛ってこれかな」

アンの前の男が手に持っているボール大の大きさの物を見せる。それは護衛らしき

男の首であった。男は手に持っている男の頭を頬ずりしながら

「彼は勇敢だったよ。君のような男のために殉職したんだからね。」

そういいながら男は銃口をアン総書記に向ける。

「そ、それは何のまねだ。何が目的だ。金か権力か。それとも女か」

アンは近くにあった紙幣や宝石などを男に投げつける。

「惨めなものだね。僕の欲しいのは君の命だよ。」

それだけ言うと男は引き金を引いた。

「もういいよ、入ってきても。」

男の呼びかけに二人の男が入ってきた。

前韓国大統領パク・デジュンと前国家主席の

周・旭人である。アン総書記の死体を見た二人が男のほうを見ると、

男はウィンクをして

「僕の仕事はここまでだよ。この国のことは君たちに任せるよ。」

「いえ、君にはぜひこの国の政治に関わってもらいたい。」

周が男に思いとどまらせる。

「いいのかい、僕なんかで。素性の分からぬ子の僕で」

男は遠慮がちに言う。

「私からもお願いしたい。」

パクも男に頭を下げる。

「分かったよ。では僕は軍事方面に力を注ぐよ。それでいいかい。」

「ああ、かまわない。パク元大統領、私は君にここの総書記を務めてもらいたい。」

「私がですか。それは周前国家主席のほうが適任かと。」

パクは謙遜する。だが周は

「いや、南北朝鮮を統一するには同じ朝鮮半島出身の人間のほうが良いと

思ったまでだ。私は外交の分野でパク総書記を支えたい。」

「そうですか。そういうことでしたら私にお任せください。必ず南北をまとめて

見せましょう。」

「指導者の力強いお言葉、頼もしいですな。そう思わんかね君も。」

周が男に話を振る。

「そうだね。リーダーはこうでなければならないね。僕もパク総書記を全力で

支えるよ。」

次の日、朝鮮中央テレビに出演したパクは

「昨日、偉大なる指導者アン総書記がなくなりました。真に突然のことであり、

いまだに彼がなくなったことが信じられません。この場をお借りして哀悼の意を

表します。そのため急遽でありますが古くから親交があった私、パク・デジュンが

臨時の総書記を務めることになりました。」

と発表した。


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