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領土奪還戦争  作者: マンチカン
第三章 揺れる世界
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飛鳥大臣の憂鬱

まったくもう、非常識すぎる。ロシアの巨大ロボット、月面裏側の謎の建造物、

アメリカを脅迫する異星人。どれから手を付けたらいいのでしょう。巨大ロボットに

関しては日本とロシアの二国間の問題で済むけど、異星人の侵略は人類全体の

問題だわ。脅迫されているとはいえアメリカから何の話がないのもおかしいわ。

ネットは監視されていても文通ぐらいは可能なはず。といろいろ考えているうちに

飛鳥は総理大臣官邸の前にたどり着いた。

「失礼します。氷室総理。お忙しい中、お時間を作っていただき

ありがとうございます。」

「いえいえ、大丈夫ですよ。この間の件についてですか。」

「はい、その通りでございます。」

そういって飛鳥はロシアの巨大ロボットの恐るべき性能について氷室に話した。

「そうですか、それは厄介ですね。私は兵器に関して細かいことは分かりかねますので兵器開発部に頑張っていただくしかありませんね。」

氷室の返答に飛鳥も

「ええ、そうですね。彼らに頑張っていただくしかありませんね。

ところで話は大きく変わるのですが一つ冗談を聞いていただけないでしょうか。」

「冗談、いいですよ。何ですか。」

「はい、まずこの映像をご覧ください。」

飛鳥はそういって例のCDを見せた。それが

終わった後、飛鳥は

「続いてこれをご覧ください。」

といって本田から提出された写真を見せた。

「いかがでしょう。」

恐る恐る飛鳥は氷室に尋ねた。

氷室は両手で頭を抱え込み、しばらく黙り込んでいた。やがて頭を上げた氷室は

飛鳥のほうを見て

「私は戦います。現在の人類には星間飛行できる宇宙船はありません。

彼らの要求は我々に死ねといっているようなものです。なので選択の余地は

ありません。もちろん、これが事実ならばの話ですが。」

「信じていただけるのですか総理。」

「この情報の真偽は彼らの言う期限が来ればおのずと分かります。いたずらで

あるのならば、取り越し苦労で済むでしょうが事実だった場合、取り返しの

つかない事になります。だから信じるのです。」

違う。この人は私と違う。冗談みたいな話を信じられるなんて。私は最初、

全く信じられなかったのに。

「どうかしましたか飛鳥大臣。」

「いえ、大丈夫です総理。まさか信じていただけるとは思わなかったので

驚いてしまいました。」

「そうか。では今後の対策を立てようではないか。」

「はい。頑張りましょう総理。」

2028年5月4日


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