表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
領土奪還戦争  作者: マンチカン
第三章 揺れる世界
63/105

グリセリドの挑発

防衛省のとある管制室にそいつは勝手にTV電話をかけてきた。

「ハロー日本の諸君。元気かい?俺様の頭脳は今日も絶好調だぜい。」

ロシアのマッドサイエンティスト、グリセリドである。管制室内の一人が

「何者ですか、こいつは。」

と上司らしき人に問いかける。

「分からん。とりあえず続けろ。」

命令を受けたオペレーターがグリセリドと会話を試みる。

「君はいったい何者だ。そして何のようだ」

「この俺様を知らないだと。防衛省の情報力は情けない。ああ本当に情けない。

シェイクスピアが喜劇に見えるくらいだ。」

まるでコミュニケーションが成り立たない。オペレーターがグリセリドに対し再度

「で、君は誰なんだ」

と問いかける。

「俺様は神に選ばれし天才、グリセリドだ。この天才とこうして会話できるということが君たちの人生でどれだけ有意義であったかとういう事が大往生する三秒前くらいに

気が付くであろう。」

オペレーターはいらつきを抑えながら会話を続ける。

「で、用件は何だ。」

「そうであったな。この天才とあろうものが失念するとは俺様も人の子か。

まあいい、これを見よ。」

グリセリドがカメラの位置を変える。そこには巨大な人型ロボットが現れた。

「驚いたか。絶望したか。これこそ俺様が開発した究極兵器、その名も

ジークフリードだ。こいつを近日中に国後島に配備する。君たち凡人が作った

兵器がどれほど無駄なことか思い知らせてあげよう。それではチャオ。」

プツン・・・。電話が一方的に切れた。

「何なんだあいつは。頭イカれているのか。」

一人が怒った口調で声を上げる。

「ほっとけ。どうせただのガラクタだろ。上に報告することもないさ。」

結局、グリセリドの挑発は不発に終わった。

2028年4月25日


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ