表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
領土奪還戦争  作者: マンチカン
第二章 アジアの両雄激突
31/105

中国の野望

ものものしい厳重な警備の中、中国共産党の本部がある北京中南海において日本に

対しての協議が開かれた。先の戦いにおいて一週間あまりで韓国を粉砕した日本は

もはや数年前の日本とは完全に別物であり、その牙を我が中国に対しても

向けられることは容易に予想がついたからだ。現在、沖縄本島まで占領しそこを

中心に太平洋に進出を計画しているからだ。最もアメリカがそれを阻止してはいるが

崩れるのも時間の問題であろう。ロシアも油断できる相手ではない。

ロシアの近年の軍備拡張は日本に負けず劣らず目覚しい。なにせ世界で唯一、

二足歩行兵器を有しているのだ。一度戦車部隊で挑んだが、主砲をかわす機動力、

戦車をぶん投げるパワーの前になすすべもなく敗戦した。

「日本に勝つ見込みはどのくらいだ」

周・旭人国家主席の質問に対し

「五分五分です」

と張・立国は答えた。彼は中国国防部部長である。日本でいう防衛大臣の立場である。

周は考えていた。どうやって日本を罠にはめるかを。

日本は沖縄の返還を求めるだろう。だがそれはわが国も譲れない。最終的には

日本から戦争を仕掛けさせ叩き潰すにしても互角では難しいか。

「張、五分五分の根拠は何だ」

「はい、日本はレーザーや弾道ミサイルを有しています。そして空においては

ラプターを以ってしても太刀打ちできないレベルの機体と錬度の高いパイロットが

おります。一方我が軍は日本の数十倍の物量が存在します。よって戦えば

勝てるにしても非常に大きな犠牲を払うことは間違いないでしょう。

それが根拠です。」

それを聞いた周は

「ならばレーザーやら何やらの対策を緊急に立てろ。そして準備できたら報告

するように。」

と張に命じた。軍の準備が完成したとき、日本は消滅する。まずは沖縄に対して

譲歩する姿勢を見せよう。領地の分割がいいだろう。それを認めさせてしまえば、

日本はそれ以上の領土主張はできないからな。もちろんそれはしないだろう。

その後は色々な手段を使って日本を恫喝していけばいい。まずは首都鉄道網を

占拠だな。我が国の情報部ならたやすいだろう。日本の警察の能力では解決に

一ヶ月はかかるだろう。その間にアセアン諸国の分断工作をさせるか。

日本のことだ。統一アセアン軍やインドとの接触は図るだろう。

兵糧攻めはやめておこう。国際的に非難されるのが関の山だからな。

周のプランが着々と進行していった。

      2027年9月3日


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ