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領土奪還戦争  作者: マンチカン
第一章 日本の目覚め
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対馬決戦

2027年8月8日呉基地より海上自衛隊第四護衛隊群は対馬に向けて進軍した。

また美保基地より坂井を含む雷電隊が出陣した。

「坂井、俺はお前の晴れ舞台に一緒に行けないことが残念だ。思う存分暴れて来い。

そして無事に帰って来い。」

「はい。私、坂井は必ずやこの戦いに勝ちここに帰ってきます。」

俺は黒川教官と固く握手した。そして対馬に向けて飛び立った。我々の目的は

第四護衛隊群が対馬海域に着く前に制空権を確保するためである。

しばらく飛行するとレーダーに敵影が現れた。ディスプレイにはF―16Kが

映し出されていた。すぐさまミサイルを撃ちたかったが何せ4発しかない。

俺は敵に気が付かれない様に大きく旋回し後ろを取った。彼我との距離はおよそ

1キロ。相手は何も気が付かないようで悠々と飛行している。敵との距離が

500メートルまで近づいたところで俺は30ミリ機関砲を撃ち込んだ。

が、当たらなかった。そして敵が俺に気が付いたようで急加速して逃げ出した。

負けじと俺も加速して追いかける。マッハ2を超える鬼ごっこである。

いつまでたっても距離が縮まらない。最高速度が一緒なのだから当たり前なのだが。

その時、隊長機から

「坂井、レーザーを使え。」

と指示がきた。追いかけることに夢中で自機の兵装についてすっかり

忘れていたことに平川隊長は気が付いたのである。

「了解です。坂井、レーザーを使用します。」

俺は装備をレーザーに切り替え再び敵機に向かっていき撃ち込んだ。

すると敵のエンジン部分から出火し、やがてF―16Kは炎に包まれ日本海に

落下した。これが俺の初撃墜である。隊長機から

「よくやった坂井」

と連絡が届き

「坂井、敵機撃墜しました。」

と報告した。俺が一機仕留めるのに苦労している頃、先輩パイロットたちは

次々と敵を撃墜させており俺が仕留めた頃にはすでに空戦はほぼ終わっており

制空権はすでに確保している状態だった。その頃になると第四護衛隊群も対馬近海に

到着し韓国艦隊に向けて対艦ミサイルを浴びせ次々と沈めていった。

「坂井、燃料は後どれくらいだ。」

「あと20%ほどです、平川体長。」

「では給油した後すぐ済州島基地に向かえ。基地の制空権を奪え。」

「了解しました。」

俺はそう答えると空中給油機ゆりかごに

「こちら坂井。コードネームA―1357。これから給油に向かう」

「こちらゆりかご、了解した。」

ゆりかごで燃料を満タンにしてもらった俺は隊長の指示の下、済州島に向かった。

向かう途中待ってましたとばかりにF―16Kが現れた。韓国軍機と雷電では

性能が違いすぎる。俺はすぐさま敵機をロックオンしレーザー砲を撃ち込んだ。

翼の折れた敵機はバランスを取れなくなりそのまま海に落下した。

続いてレーダーが捉えたのはKFXだ。その機体は韓国が誇る国産戦闘機であったが

雷電の敵ではなかった。一気に距離を縮め今度は機関砲を200発ほど撃ち、

撃墜させた。そのころ美保基地では80機ものハヤブサが着々と出発準備をしていた。

俺らが制空権を確保した後、本格的に空襲するためだ。やがてレーダーから敵影が

消失し俺たちは制空権を奪うことに成功した。美保基地に着くと平川隊長から

「初陣にしてはよくやった。だが坂井、お前はまだ弱い。鍛錬を積むことだな。」

と叱咤激励を受けた。俺は黒川教官に戦果の報告をしようとしたが見つからなかった。教官はハヤブサ機で出撃したそうで俺とは入れ違いになってしまった。

俺らが奮闘している間、海上自衛隊のほうも対馬沖から第四護衛隊群は奇妙な

敵艦と対峙していた。

「東郷艦長、あの雲で覆われたような得体の知れない艦は」

東郷もそれは初めて見るものだったのでしばらく考え込んでいた後

「もしかするとレーザー対策かもしれない。水蒸気を多量に発生させレーザー光を

分散させ威力を減衰させようとしているのだろう。」

東郷はレーザー対策を早くも施してきた相手に素直に敬意を抱いていた。

「全艦に命ずる、レーザー砲をやめ対艦ミサイルを使用した飽和攻撃を実施せよ。」

この命令後、各韓国戦艦に飽和攻撃を開始し、敵艦は次々と火を噴いて海の底に

沈んでいった。その後、艦砲射撃および攻撃ヘリによる対地攻撃で対馬の韓国軍基地を沈黙させ、その後占拠し対馬奪還を成功させた。8月10日のことである。


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