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領土奪還戦争  作者: マンチカン
第一章 日本の目覚め
23/105

日米安全保障会議

2027年8月ホワイトハウスにおいて日米安全保障会議が開かれた。

「はじめましてアレックス長官。飛鳥と申します。」

「アレックスです。今日はお互いに有意義な一日にしましょう」

と二人は笑顔で握手をした。しかし二人の目は笑っていなかった。

「さっそくですがアレックス長官。大統領の発言なのですが日本として全面撤回

していただきたい。なぜなら侵略されているのは日本であり、日本は侵略された

領土を取り戻したいだけなのです。」

それに対して、アレックス長官は

「撤回するかは日本の行動しだいで決まるだろう。軍事費の増大は明らかであり、

周辺諸国がそれに警戒しているのも明らかだ。」

と一歩も引く気がない。さらに

「自衛隊は我が在韓米軍との交戦もある。これは本来なら米国を敵にしたと

受け止められても仕方のないことだ。いや、軍部はすでに日本を敵と

みなしているだろう。」

そろそろあの手を使おうかしら。

「米国は日本を敵に見ている・・・。そうね、そういわれても仕方ないわね。

話は少し変わるけれど私の部下が面白いものを持ってきたのだけど

一緒に見ませんか。」

そう言って飛鳥はタブレット型コンピューターを取り出した。つい最近発売された

j-podである。電源をいれ画面を指でスライドさせフォルダをタッチしていくと

いくつかの画像ファイルが出てきた。画像をスライドショーで出しながら

「これサイパンでの写真なんです。よく撮れていますでしょ。

特にこのルイジアナって表記。いつの間にいらしたんですね。オハイオ級が。

さすがアメリカですね、全く気が付きませんでした。」

深龍が撮影した画像を飛鳥はアレックスに見せる。アレックスは多少顔を

こわばらせたが

「それが何になるのかな。そんなちゃちなもので」

飛鳥は顔色一つ変えずに

「そうでしたね、ちゃちな写真です。ただサイパン沖に停泊している潜水艦の

写真ですから。でもこれも聞いてください。」

今度は動画をタッチした。サイケリックな画面が映し出される中、

男たちの声が聞こえる。

「よし、フルハウス。どうですか、ファーマー艦長」

「ツーペア、残念だ。」

「艦長、賭け事だけはてんで駄目ですね。」

どうやらポーカーにいそしんでいるらしい。なかなかにぎやかな潜水艦ライフだ。

飛鳥が動画を止めると

「にぎやかな潜水艦ですね。上官と仕官の仲が良くて楽しそうね。私も参加したいわ。

でもここまで近寄られて何一つ気がつかないというのは考え物ね」

アレックスの顔色が確実に変わった。この声は明らかにファーマー艦長の声だ。

飛鳥はj-podの画面をまたいじって画像をアレックスに見せ続ける。

「これはスクリュー、これはトマホーク用VLSよね。ほんと色々持っていて

うらやましいですね。私も欲しいわ。」

長官は声を荒げて

「でたらめ話すのもいい加減にしないか」

というが飛鳥は涼しい顔して

「でたらめかどうかはファーマー艦長に聞いてみればよろしいのでは。

ポーカーの結果でも」

長官は言葉が出なかった。ここまで進化しているのか。日本の潜水艦技術は。

これは非常時だ。特殊原潜が探知不能な潜水艦をすでに保有しているとは。

「どうかなさいましたか長官。」

と飛鳥が笑みを浮かべながらアレックスに声をかけた。

「いや何でもない、飛鳥大臣。ところで君の望むものは何だ。」

「そうですね。まず米国の旧敵国条項に関する発言を撤回してください。

その代わり日本は軍事費を半減させます。これが私の望むものです。」

「分かった、そう伝えておこう。」

その数分後日米安全保障会議は無事終了した。

その後、ルーズベルト大統領は前回の発言を撤回しまた、潜水艦内でのポーカーも

禁止になった。  

2027年8月5日


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