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ep3 ~親密になる Lineと電話 そして呑みの約束~

溺れる愛 第三章

~親密になる Lineと電話 そして呑みの約束~


河合先生と2人でランチをした次の日の4月18日(木)

その日の夜は通常通り、翠の柔道の稽古がありました。

私は、自分の誕生日でしたが、いつもと変わらずに、翠と道場に向かうと、

既に河合先生が一人で掃除をしていました。

「お願いします」と翠は先生に言いに行ったあと、普通に箒をとりにいって、河合先生と一緒に掃除をする翠。私は昨日のランチで見た、河合先生のお洒落な私服姿と、今日の柔道着とのギャップで、更に昨日のことを思い出してしまい、平常心を保つことができませんでした。

稽古が始まると、一度車に戻り、河合先生との過去のラインを読み返し、一人でにやにやしていました。はたから見ると、怪しい人間にみえてしまうかもしれませんが、そのくらい、河合先生の昨日の私服姿とピアス姿が素敵だったのです。


稽古が終わり、21時に翠と共に帰宅の途につきました。

すると、ほどなくして、ラインの通知がきました


2024年4月18日 (木)

【お疲れ様です、今日、途中、翠ママ いなくなっていましたが、どうされたんですか?そういえば、今日はお誕生日ですね。改めておめでとうございます。一旦いなくなったから旦那さんと一緒にいたのかな?ラブラブですもんね、翠ママ】


いきなりのラインに思わず、ふきだしてしまいました。でも、後ろの席には翠がいるので、平常心を装い、帰宅し、風呂に入り、寝る準備をして、ベッドに横になりながら、河合先生に返信のラインを作成しました

【今日も稽古お疲れ様でした。誕生日ラインありがとうございます。いなくなったのは、家に帰ったでもなく、昨日のことを思い出して、道場に居られず、車の中にいただけです。旦那とはラブラブでもありません。】


時間も遅かったのか、23時になっても、河合先生が既読にはならなかったので、もう寝てしまったのだろうと思い、私も寝ることにしました。ただ、昨日のこと、そして河合先生とのラインのことを思い出すと、またしても、寝ることができずに、過去のラインを読み返し1時過ぎまで起きていました。



それから2日たった、4月20日(土)

いつも通り19時前に、翠と道場に向かいましたが、珍しく河合先生の車はありませんでした。道場長の弟さんが一人で掃除をしていて、翠はいつも通り、お辞儀をし、そのあと一緒に掃除をし始めました。

私は思わず、河合先生にラインをしてしまいました。


2024年4月20日(土)

【今日、稽古来られないんですか?】


3分後に河合先生からの返信ライン

【飲み会の為、お休みです】


すかさず、先生に返信ライン

【まじっすか?残念。。。】


【いっぱい飲んで

ヘロヘロで、明日の大会審判がんばりますよ】


【頑張ってください。私も飲みに行きたいなぁ】


【ぜひ一度でいいから飲みましょう】


【一度と言わず何度でも((笑)今度誘ってください】


【了解です。明日、翠がんばってね、ではこれにて】



河合先生は、飲み会ということで、誰かと一緒にいるにも関わらずに、私にラインをくれていた、それだけで、とても嬉しかったです。



そして、翌日の4月21日(日)

その日は珍しく、旦那も翠の試合を見に来ました。いつも稽古をしている道場で隣の市の支部の子たちとの大会。同じ支部では同学年の女子は居ないので、翠にとっては同学年女子と戦える、唯一の機会の試合でした。

試合開始前、準備の時に、河合先生とすれ違いましたが、

「おはようございます」とだけ言って、あとは会話はなし。

先生は準備係として、父母会の役員たちと、せっせと準備をしていました。

そういえば、去年は私が動いていたな と想い出にふけっていました。


翠の試合の順番がきました。隣の市の支部の〇〇ちゃんは、更に上手になっていて、一本をとられてしまい、またしても翠は優勝を逃してしまいました。

大泣きの翠とそれを慰める下学年の子どもたち。そして道場長の弟さんと、河合先生も途中で入ってきてくれて、翠を慰めてくれていました。

夫は冷めていて、まだまだと言って、先に帰っていってしまいました。


閉会式のあと、子どもや役員と会場の撤去作業をしているときに、河合先生が一人で居るところに遭遇したので、

挨拶以来、初めての会話をしました


「お疲れ様です。翠、やっぱり〇〇ちゃんに勝てませんでした。やっぱり、あの子、強くなっている・・・」


私が切り出すと

「お疲れ様でした。でも、翠も確実に強くなっていると思うし、このまま稽古を重ねれば、県大会で上位入賞できると思うよ」


河合先生が、そう言ってくれるので、少しは気持ちに余裕が持てるようになりました。


そして、翠と共に帰宅の途につき12時前に、河合先生にラインしました

2024年4月21日(日)


【改めて今日はありがとうございました。昨日、飲んでおられたのに、二日酔いにならず、審判お疲れ様でした。県大会まであと、2週間、しっかり稽古するので今後ともよろしくお願いします】


10分後に河合先生からの返信ライン


【お疲れ様です。了解致しました。旦那さん居ったから喋りかけなかったよ】


朝、河合先生と、挨拶以外の会話ができなかったのは、敢えての河合先生の気遣いだったようです


【だと思ってました。お気遣いありがとうございます。朝一は、なんだか照れてしまい、話しかけづらかったです

また、近いうちにランチか飲みにいきたいです。ご迷惑でなければ・・・】


大胆にも私の方からお誘いのラインをしてしまっていました。


【今、道場長と吞んでいます】


まさかの、道場長との昼間の飲み会に驚いてしまい、すかさず返信ラインを入れました


【昼間から飲んでるんですか~うらやましい。怪しまれるのも困るので、失礼します。

また連絡くださいませ】



私も翠のお疲れ様会と題して、夫と義父母と翠と回転寿司屋にいき、夫は昼から、いつものようにビールを呑んでいました。

そして、グダグダになり、家に帰ると、夫は寝てしまい、私もうとうとと昼寝をしていました。


夕方になり、河合先生は帰宅したのかな?また連絡くださいと言ったけど、本当に連絡くれるかな・・・

なんて考えながら夕食を作り、たべ、風呂に入り、寝る準備をし、いつもの日曜日の夜の過ごし方をしていたのですが

河合先生のことが気になりすぎてしまい

思わず

【夜分に失礼します】のスタンプだけを19時に送ってしまいました。

そのあと1時間半ほどは既読がつかなかったのですが

20時半に既読が付き、更にラインの返信もありました


【どうしたの?】

先生からのスタンプに ドキドキしてしまい


【すみません、お忙しい中

今日のミニ大会のことで聞きたいことがあって、

あと、愚痴もあって連絡させていただきました】

【なんでも答えますよ】


【ありがとうございます。電話したら迷惑ですよね?】


大胆にも私の方から電話をかけたいと言ってしまっていました。


【よいですよ。かけてください】


21時すぎに、先生からのラインが届いたので、私は急いで家を出て、車の中に入り、

先生に電話しました。

初めての先生との電話に緊張モードの私。


コールが2回なった後に、河合先生が出ました

緊張してしまい、

「もしもし・・・」の声もかすれた声になっていました


「もしもし。こんばんわ。今日はお疲れ様でした。道場長と吞んだ後、寝てしまって、さっき起きたら、翠ママからラインが来てて、びっくりしましたよ」


「すみません・・・」


その頃には既に、河合先生を一人の男性として見ていた私は

緊張しすぎて、何を話したかも覚えていない状態でした。

ミニ大会のことで聞きたいこと ということで、電話をかけたので

一応は柔道の話からスタートしたのですが、


ただ、先生が道場長と呑んでいたことを話題に出し、数日前も私が先生と一度呑みたいなという話を切り出したのもあり、大胆にも呑みの会の日程決めの話を持ち出してしまっていました


「先生、GWは忙しいですか?5月3日は県大会ですがそのあとの予定はどうですか?稽古も祝日でお休みだし、もし先生が空いている日があれば、よければ呑みにいきませんか?」


「5月4日は隣の市の市民大会の審判に行かないといけなくて、5月5日は仕事なんです。GWも持ち回りで会社の機械は動いているので。6日は予定がないので 5日 仕事が終わった後なら大丈夫ですよ」


まさかまさかの先生からのOKサインにテンションが上がりっぱなしの私。

1時間ほど電話で話をして、


「今日はありがとうございました。翠ママと電話して楽しかったですよ。では、おやすみなさい」

と、河合先生に言われ、電話を切りました。


その後、すぐ、私からライン


【先ほどはありがとうございました。思い切って飲みの日の提案してよかったです!

お店はお任せします。人目がきになるので、個室があるお店の方がいいかなと思いますが。5月5日を楽しみに仕事がんばります】


先生からはすぐに既読が付いたのですが、そのあと返信はありませんでした。

私は先生との電話の内容や過去のラインを見返して、またしても興奮して、なかなか眠りにつくことが出来ませんでした。


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