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『ヒール47』

『ヒール47』



「ローズの気持ちに逆らうわけではなくて、一度あなた達パーティーの力を拝見させてください。一緒に領主に立ち向かうのなら、それ相応の力がないと逆に被害にあうでょう」


 一緒に戦うから俺たちの力試したいとこか。


「私達の竜の守りパーティーの力を試したいわけね、でもどうやって試すのかしら。私はエルフ。力を試せるお相手でもいる?」


 ミュートエアーに自信たっぷりに言ったパピアナ。


「早まらずにお待ちを。ギルドにすでに、エルフにも猫人にも用意してます。さぁ、こちらに来なさい、雷鳴の悪魔よ!」

「お呼びですかミュートエアー」


 ミュートエアーはギルド内にいる者に声をかけたら、遠くにあるテーブルにいた男女パーティーらしき6人が集まる。


「雷鳴の悪魔……」

「知ってるのローズ?」

「うん、名前は聞いたことある。かなり有名なパーティーのはず。私が知っている悪魔なら……」


 俺は知らないがローズが知っていたのをみると、俺のパーティーよりも有名なのと思われる。


「私達は雷鳴の悪魔。パーティーランクはC。今回の件に参加させてもらうの。あなた達、竜の守りパーティーの名は耳に届いている。最近になって売り出し中のパーティー。しかも森の王とトラブルになりバトルしたとも聞いた」

「よくご存知ですね、リーダーのトレイルはその森の王にいた回復術士ですから。そして私はエルフ族パピアナ」

「猫人族ローズ」

「ドワーフ族ミヤマ。ハンマーが得意な……」

「止めてくれミヤマ」


 ローズが止めに入り、ハンマーをおろす。


「えっ、トレイルは森の王のメンバーだったのか。その情報はなかった。事情はきかないが、訳ありなのだろう」

「ちなみに森の王が今どこで何をしているとかの情報はあるかな。教えて欲しい」


 俺についての情報があるなら、森の王についての情報もあるかなと。


「少しでも知っておいた方がいいもんね」

「森の王か……現在のところ未確認だな。しかしこの近辺にいるとも聞いている。魔王の討伐にも関心があるとか。サリオスはパーティーメンバーを募集しているとも聞いた。パーティーに協力してくれる勇気あるメンバーの募集らしいが、何でもする便利屋、雑用係の可能性もあるからな。特に高ランクパーティーには有りがちな募集だ」


 念の為訊いてみたが、メンバー募集しているらしい。

 もちろん俺はお断りだが。


「メンバー募集か。うちらは関係ない。森の王とケンカしているのだし、サリオスはムカつくし!」

「そうそう、あのムカつく勇者様など魔王に殺されたらいいのよ」

「ずいぶんとサリオスの悪口を言う。大丈夫か、サリオスの耳な入ったなら殺されると思うけど」

「問題ない問題ない。来るなら来いって感じ」

「パピアナ、今はサリオスじゃない、領主が敵だぞ」


 俺が一応指摘しておく。


「わかっているが、黙っていられなかったの」

「トレイル。話は終わりにして、力を試させてもらう。場所は決めてある。移動して」

「移動しよう」


 騎士団のミュートエアーと出会い、領主と戦うため、用意したパーティーと戦うことになった。

 パーティーは雷鳴の悪魔。

 場所はギルドから離れた場所だったのは、さすがにギルドでは戦えないのもあるだろう。


「トレイル、場所は町の外れにある路地裏みたい。ここは普段は誰もいないから目立たないし、戦うにいいみたい」

「ローズ、俺は戦うことに後悔はない。全力で行く」

「私も全力を出す」

「ローズだけじゃない、私も居るの忘れずに。相手のパーティーは竜の守りのランクはE。Eよりも格上のランクC。普通に判断したら向こうが勝つ。でもうちらは急成長しているパーティーなのだし、戦ってみないと結果はわからないと思うよ。まぁ、トレイルが戦えって言うなら戦うけど」


 パピアナは不安なのか、励ましの言葉をかけよう。


「俺と一緒に戦ってくれパピアナ」

「い、い、いいけど、トレイルがそう言うなら戦う!」

「素直に戦うって言えば良いのに」

「いいでしょ!」

「しかし相手はCランクパーティーなのだ、竜の守りはEランク。差があるよね、簡単に勝てると思っているでしょう。そこを負かしてやりましょう!」

「ミヤマがいれば俺も勇気が持てるよ」


 ローズとパピアナとミヤマも気持ちを高め合う。


「ここが決戦の場に決めてあった。人の居ない路地裏。竜の守りの力を知りたい。まずは一人ずつ戦えって。雷鳴の悪魔リーダーはクールキャット。他にオレンジフィズ、トリプルシックス男、リルキス男、タップアウト男、レッドペルーシュのメンバーです」


 リーダーはギルドでも会話したいた女で、クールキャットと言うらしい。

 他にはオレンジフィズとレッドペルーシュも女だ。

 残りのトリプルシックス、リルキス、タップアウトが男の冒険者となる。

 Cランクのパーティーなので、Cランクに近い実力をみんなが持つと考えられるな。

 冒険者の中でも中級ランクに属する冒険者となり、簡単には勝たせてくれそうにないし、むしろ負ける可能性の方が高いか。

 恐らく雷鳴の悪魔側は楽に勝てると思っているだろうな。

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