『10』
『10』
魚をいっぱい食べた後は、宿屋へ直行。
店主のオヤジさんがいて挨拶を忘れない。
お腹いっぱいだからか、ローズは満足そうだ。
「トレイルのヒール魔法だと体力が上がるほど経験値が増える。レベル上がると凄い効果になる」
「今日も俺の体力が一段と上がったから、経験値の増え方も期待したい」
「また魚料理が食べられるなら私も頑張るぞ」
「ローズは食欲の方が大事みたいだな」
「はい、食べるのが一番!」
「俺は疲れたから横になるよ」
ベッドにゴロンと横になる。
「魔物と戦うのは慣れていないから疲れたのだろうな。こんなに魔物と自分が戦うなんて思ってもみなかった」
「支援を主にしている冒険者はそうでしょうね。トレイルは普通の支援とは違います。世界のどこにもいない回復魔法術士」
「ローズがいたから俺は頑張れるよ」
「嬉しいわ!」
「ああっ!」
ベッドで横になる俺に抱きついてくるローズ。
柔らかな胸が顔に当たっています。
翌日もクエストを申し込む。
ランクは同じEだった。
Eとは言え油断は禁物で、魔物は、ウッドドレイク。
俺と同じヒール魔法を使う。
■ウッドドレイク
Eランク
レベル15
体力 20
魔力 20
魔法
ヒール
ウッドドレイクは樹木から出来た魔物で、森に生息している。
ヒール魔法を使いつつ攻撃をしてくるから、戦いは長期戦になる。
ヒール魔法や回復薬がないと、長期戦の末、苦戦する冒険者も多いと聞いた。
戦いの最中は魔王竜ヒールを使用したので、ヒール勝負では負けなかった。
体力を250回復しました。
経験値を250獲得しました。
レベルが22に上がりました。
レベルが23に上がりました。
レベルが24に上がりました。
レベルが25に上がりました。
スキル、毒耐性レベル1を覚えました。
「トレイル、またレベルアップ?」
「うん、レベル25になった。攻撃もかなり強くなったかな。魔物を倒せるまでになった」
「私はまだレベル18のままよ。ズルいな」
「ズルいと言われても困るかな」
「私にも魔王竜のヒールの恩恵を分けてちょうだい!」
「無理な注文だよ。俺にもどうやって魔王竜が加護してくれたかわからないんだから」
俺のレベルアップ速度に追いつけないし、差が開くのでローズは嫉妬したらしい。
ゲオルギウスの加護は俺にしか経験値アップの恩恵はなさそうだ。
一緒に戦っていても、ローズには今まで恩恵はゼロである。
魔石の回収と素材も回収しておこう。
さらに森を捜索した。
別の魔物に遭遇する。
■イエローアント
レベル14
Eランク
体力 30
魔力 1
スキル
毒の唾液
鑑定スキルで魔物の種類を鑑定したところ、強さはウッドドレイクと変わらないと思えた。
姿は昆虫型の魔物だ。
数も数匹いる。
ただしスキルには毒の効果をもたらすとあり注意が必要だろう。
「また魔物!」
「鑑定したら、イエローアントだ。この魔物は毒の攻撃を仕掛けてくるとある」
「毒は不味いわね」
「俺なら耐えられると思う」
たった今、毒耐性スキルを覚えてある。
戦闘時に自動的に発動するから、ある程度の毒は耐えられると考えられるけど。
「なぜ、トレイルは毒を受けたことあるの?」
「ない」
正確にはサリオスやジェンティル達は前衛にいたから受けていて、俺は後方部隊なので毒を受けていなかった。
初めての毒の攻撃となる。
「じゃあダメじゃない!」
「毒耐性スキルを覚えたんだ。多少の毒なら耐えられるはず」
「耐えられなかったら?」
「毒死になるな。ちょっと変な考えを起こさせないでくれよ」
「そういうつもりじゃなかったけどね」
ローズは軽く言ったみたいだ。
俺は軽く受け止めていません。
イエローアントとの戦いは予想通りに毒の攻撃となった。
ローズは毒攻撃時には俺の後ろに下がる戦い方をした。
イエローアントも毒耐性スキルのおかげもあり、討伐した。
体力を200回復しました。
経験値を200獲得しました。
レベルが26に上がりました。
レベルが27に上がりました。
レベルが28に上がりました。
スキル、魔物の匂いを覚えました。
「やったわ、毒を受けなかった。トレイルは?」
「受けたと思う。けど毒耐性スキルがあったから、今のところ問題ない」
スキルがあって良かったかな。
逆に耐性無しだと危険な魔物だ。
強さは大したことはなかったのは、俺の攻撃力がアップしたのもある。
このランクの魔物なら倒せるまでになっている。
「魔石の回収もしておくね。ちなみに私もレベルアップしたわ。一つだけど」
「うん、一つ上がるのが普通だろう」
「トレイルが普通じゃない」
「もう少し魔物を狩ろうか。あと少し狩れたい」
「頑張ろう!」
ローズは狩るのを賛成してくれたから、持つ少しだけ戦う予定にした。
☆☆☆☆☆に
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