『7』
『7』
翌日はローズが横に寝ていて、安らかに寝ていた。
朝食は外食をした。
外食する分のお金は持っているから、そのへんは心配ない。
「こんにちはトレイル」
受付嬢から笑顔で挨拶をされる。
「パーティーを結成しました。登録をしたいのです。名前は竜の守りです。リーダーは俺で、メンバーはローズの二人」
「パーティーの登録ですね。わかりました、竜の守りで登録をしますし、パーティーにはランクがあります。現在のところトレイルの個人ランクはE。ローズもE。なのでパーティーランクはEと決まりますが、よろしいですか?」
「はい、お願いします」
Eランクパーティーからの出発となった。
最初は低くて当然である。
サリオスのSランクパーティーには程遠いが、これから追いつきたいと思う。
いつの日か……。
「Eランクかよ、お前ら。昨日バーニングに借金した奴ら。Eランクじゃとても100万バルの借金は返せないぜ、あははは」
「かわいそうにな、バーニングに払えませんでしたって謝るしかねえよ、あはははは!」
俺と受付嬢の会話を聞いていた冒険者の声だ。
バーニングと契約をしたのを聞いていたのだろう。
はなから俺が借金を返せないと馬鹿にしている言い方だった。
とても悔しいが、今は我慢しかない。
今の俺にはそんな馬鹿にされたのを言い返せる力はないから。
まだ冒険者としても駆け出しの初心者から少しランクが上がったに過ぎないのである。
悔しいが、我慢して過ごした。
「トレイルは強くなる。あなた達よりも強くなる!」
そこでローズが言い返してしまった。
「猫人族、お前はいい女だから、奴隷商人に言い値段でバーニングに売られるんだよ、あはははは」
「バーニングに言っておけば、猫人を好きにさせてくれるかもな!」
「……」
ローズは今度こそ怒っていたが、俺が手を引いて止めた。
「ギルドでは冒険者と冒険者との争いは禁止事項。最悪は登録を抹消されてしまう場合もあると聞いた。ここは静かにしておこう」
「それではトレイルが馬鹿にされたままだ」
「俺達はクエストをしてレベル上げと報酬をいただこう。金を稼ぐ方が大事さ」
「いいえ、このまま引っ込みつきませんわ!」
「ローズ!」
禁止事項と言ったのにローズには、大したことないと。
俺を馬鹿にしてきた冒険者のところへ。
「ねえ、トレイルを馬鹿にした。そして私の体も侮辱した。許さない!」
「なんだこの猫人は、俺達にケンカを売ってきてるぜ!」
「おいおい、やってもいいが怪我しちまうよ、お姉さん!」
「構わない、ギルドの表に出て」
強気のローズに俺もついていくしかなかった。
大丈夫かな。
相手は冒険者だ。
それも仲間もいるわけで、人数的には、俺とローズの二人に対して、相手は二十人はいた。
どうみても勝ち目は少なく感じる。
「おおっ、俺たちDランクパーティーの白い塔に戦いを挑むとは、いい度胸だ、みんな外に出な、派手にやるぞ!」
「おおお!」
Dランクパーティーとは不味いだろう。
今の俺たち竜の守りは、Eランクパーティーだ。
ランクの高いパーティーであるし、人数も多い。
苦戦するのが精一杯ではないか。
ギルドの外に行った。
まるで決闘場みたいに、向かい合う。
両パーティーとも自分のパーティーの名をかけて戦うことになる。
負けたらパーティーの名は失墜するだろう。
「トレイル、ここは戦いましょう、あいつらを許せませんし!」
「わかっている。魔物と同じく戦おう」
俺とローズが構えると、周囲には、野次馬が現れる。
見物人が集まったのだ。
騒ぎにしたくないが、仕方ない。
白い塔のリーダーの者が最初に剣で迫ってきた。
剣は俺に向いていて、真っ直ぐに方に迫っていた。
やばいと思ったけど、剣は速い!
防御が間に合わない。
「トレイル、危ないからね!」
「助かった!」
ローズが爪で防御してくれ、俺は助かり、剣を準備した。
「防いだか猫め、今度はそうはいかないぜ!」
20人のパーティーメンバーは、いっせいに攻撃を仕掛けてきた。
俺とローズの二人では、防御しても防ぎきれない両の剣。
防御はするも、足りなくて、手足に傷を負っていった。
手加減してくるかと思ったが、全くの誤算。
俺とローズを本気で倒しに来ている。
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