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『6-1』

『6-1』



「それは盗賊行為だよ。ギルドに言ったらいい。禁止行為だ。罰せられるはずだ」

「いいえ、証拠はないの。商人は死んでしまって、私しか証人はいないから。トレイルには悪いけど盗賊団まがいのバーニングと契約させてしまったわ。100万バルもの大金を。私が奴隷商人に売られないようにと」

「大丈夫さ、ローズを奴隷商人には売らせはしない。俺と一緒に100万バルを貯めよう。そしたらバーニングとは縁を切れる。奴隷商人も関係なくなるだろ」


 バーニングは商人を殺しておいて、ローズを奪い、それを今度は奴隷商人に売るつもりだったのだ。

 悪党としか言いようがない。


「ありがとうトレイル。頑張ります」

「俺がサリオスから受けたパーティー追放よりも残酷だよ」


 俺も酷い仕打ちだが、ローズも地獄に近い人生の最中だったらしい。

 偶然にも出会ったわけであるけど、ローズとはパーティーを作りたいと思った。

 ローズがどう思うかな。


「もし、良かったら、パーティーを作りたい。ローズもメンバーに入って欲しいんだ。なぜかと言うと、森の王をみかえしたいんだ。俺は森の王を追放されて、どん底だ。Fランク冒険者からのスタート。Fランクから森の王までいかなくても、強くなり、サリオスをみかえしたいんだ」


 俺の今の気持ちをローズにうちあける。

 変かな、森の王に立ち向かうなんてのは……。


「トレイルの考えに私も手伝うわ。サリオスが劣悪な勇者だとみんなにわからせてやりましょう。今は英雄扱いされています。英雄から悪党に落としてやりましょう!」


 ローズから励まされる俺。

 むしろローズの方が厳しい人生なのにだ。

 嬉しくなった。

 パーティーを結成すると決まり、後は名前も考えたいな。

 特に考えていないけども。


「パーティー結成は決まりだな。名前はどうしようかな」

「そうね……トレイルは竜の加護を受けているのよね。名前も竜を付けたらどうかな。例えば竜の守りとか……」


 ローズは名前を考えてくれて、竜の守りと提案し、凄く良いなと思った。


「良いよ! 竜の守りにしよう!」

「決まりね!」


 あっという間にパーティーネームは決まって、ローズと喜んだ。


「トレイルがパーティーリーダーでいいと思う。冒険者ギルドにも登録したらいいわ。パーティーランクでもクエストを受け付けるから」

「森の王はSランクパーティーだった。森の王でクエストも受けていたな。そうだな、明日にも行ってこよう」


 ギルドは個人のランクでクエストを受け付けるけども、パーティーという団体にも受け付けるらしい。

 その日の夜は宿屋で宿泊となった。

 ベッドは一つしかなかったから、ローズが寝たらいいと思う。

 俺は床でも構わないし。

 寝れればいいかな。


「俺は床で寝るから、ローズはベッドで寝てくれよ」

「……トレイルも……」


 今まで明るかったローズが急に顔が赤くなっていた。


「トレイルも一緒に寝て………いいよ……」

「ええっ、ローズと一緒に!」


 びっくりした俺は、聞き返してしまった。


「……私の横で寝て……いいよ……」

「……そうかい。それじゃ横に寝る」


 ローズの優しさからなのか、二人でベッドで就寝した。





評価応援してくれて、ありがとうございます。

ランキングに入れるように頑張ります。




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