2、悪魔猿
つおい(╹◡╹)
死体があちこちに転がり、武力を持って外敵を排除する。
死と鉄と狂気が充満する。剣で斬り合い、砲撃を撃ち合い、お互い何人死のうが争うことをやめない地獄絵図、正しい戦争が行われていた
「もうとっくに交代の時間は過ぎている!!何をしているのだ少佐殿!!」
通信回線で怒鳴り散らす女が一人。
「………ああ、そうだな、お前達はここで相手を足止めしろ、私達はその間に作戦を練る」
「なっーー、何を言ってる!!!、うちの隊はもうボロボロ、既に何人かは機体コストを使い切ってしまっている!!、貴方の隊と交代する時間は過ぎているのにさらに足止めをしろだと!!?」
「………頼んだぞ」
一方的に通信を切られてしまう。
「た、隊長……」
「お前達は逃げろ、ここは私一人で持たせる」
「なっーーー!?!、そんな、なぜ貴方が………」
「なに、無能な指示を出された時に部下を守るのが隊長の仕事だ」
動物機械兵達が私たちの部隊へ群がってくる、まるで砂糖に群がる蟻の軍勢のようだ。
「へへへ、観念しな、よく見れば可愛い顔してるじゃねえか、たっぷり可愛がってやるよ」
「私が道を切り開く!!うぉぉぉぉぉぉーーー!!!」
覚悟を決めて部下の退路を切り開こうと近くの敵に斬りかかったら、刹那ーーー、何かが降ってきて敵一体を叩き潰した。
敵を叩き潰した動物機械兵のパイロット……らしき声が呟く。
「あと十体か………」
「ーーーへっ?」
ーーーーーーーーーー
「ーーーへっ?」
俺は後ろで阿呆面を晒している味方に指示を飛ばす。
「おい、あんた、俺が敵をダウンさせる、起き上がったら足止めを頼む、できれば相手の体力を削り切って落としてくれ!!」
「え?、あ、ああ!!!、わ、わかった!!」
「さて……じゃあ行きますか!!」
「な、なんだこいつは殺せ!!」
「死ね!!」
「潰す!!」
「オラァァ!!!」
(砲撃→アンダーグラップル、着地の後に地ステ、ブースター回復、砲撃→アンダーグラップル、アンダーグラップルヒットしたからオーロラステップ踏んでスペシャルグラップルでダウンさせて特殊砲撃の特殊移動で回避!!)
相手がワイドグラップルを振ってきたので砲撃で牽制しつつレバーを下入れると出るアンダーグラップルにキャンセルする、サルバドスのアンダーグラップルはデカイ斧を持って上空に飛び上がって相手に振り下ろす格闘だ、この挙動を利用して相手の攻撃を躱す。
このゲームにはキャラごとにキャンセルルートというものが存在している、サルバドスの砲撃→アンダーグラップルのキャンセルルートは脳死で振っていいくらい強力だ。
そしてブースターゲージは地面に着地して数瞬すると全回復する、基本的にはこれ以外には回復手段がない、しかし、内部処理的に接地判定のある格闘で着地しても回復してしまうのだ。
どういうことかというと普通は攻撃をした後は着地してブースターゲージを回復するのだ、基本的にブースターゲージが空、つまりオーバーブースターになってしまうと何秒間か動けなくなってしまうのだ、だからブースターは常に回復しなければならず、攻撃ばかりしてられない、そしてどう相手の着地を取るかというゲームなのだ。
だがサルバドスのアンダーグラップルは攻撃しつつ外したらそのまま着地して回復するのを待つor攻撃されたらまだ格闘を振っている最中と判断されるのでオーロラステップを踏んで回避可能、そしてオーロラステップ中は基本的に全武装が使えるので、砲撃→アンダーグラップル、着地→オーロラステップetcというクソムーブが完成する。
全く穴がないわけではないが、クソ強いという事実は変わらない。
そして事実相手が着地に砲撃を当てようと撃ってきたが横にオーロラステップをして回避、そいつに砲撃を当て、アンダーグラップルにキャンセル、当たったのでダウンを取るためオーロラステップしてスペシャルグラップルにキャンセルしてダウンさせる。
サルバドスのスペシャルグラップルは斧を振り上げる一段格闘だ、受けた相手は一発でダウンする、別に発生も判定も強くなく、ただのコンボ用と言った性能。
その後相手の砲撃を避けるため特殊砲撃に配置してある特殊移動、敵に向かって勢いよく移動する、この時、レバーを入れるとある程度倒した方向へ曲がり込みつつ高速移動する、相手の砲撃を狙い通り回避してコンボ終了、着地する。
(………にしてもこいつらなんか動きがお粗末すぎる………なんだこれ………民間人か?)
「な、なんだこいつ!!、砲撃の後にブースター無しで動きやがった!!?!何してるんだ!!」
「そ、そんなわけないだろ!!ありえねえ!!」
「な、なんだこいつ気持ち悪りぃ!!」
「あ、あ、悪魔だ!!」
「へへへ………圧倒的大差をひっくり返すの超気持ちいいぜ!!!」
そのまま好き勝手に暴れ回る俺。
つおい(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾