1、さよなら現世、こんにちは異世界
俺の好きなゲームを元にして書きました〜よかったら読んでください〜(╹◡╹)
「サイドグラップルぅぅぅぅぅ!!」
魂を込めたサイド格闘で敵に斬り込む、相手は巧みにガードをしてくる
(やるな、だが、関係ねぇよ!!!)
無視して格闘をぶち込む、俺の機体がノックバックで仰け反るが相手のガードも崩せた。
俺の機体のバーストモードは(必殺技ゲージを解放中みたいなもの)格闘強化のファイティングモード、この状態の俺の格闘はガードブレイク効果がつく。
「これで終わりだぁぁぁ!!」
続けて格闘で再度斬り込む、相手はさっきと同じくガードするが寸前にオーロラステップ(格闘の初段を振る前にある程度相手に近寄ってくれる、その時に横にレバーを2回動かすによってブースターゲージ………….他のゲームでいうところのスタミナみたいなもの……を消費し、任意の方向にステップを踏むことができる、この時に敵機の攻撃の誘導を切る効果もある、基本的にこのゲームは誘導を切られた攻撃は当たらない)を踏み横に回り込む、ガードの防御判定は前面にしかなく、横から攻撃された場合は普通に当たってしまう、反応しきれず受けるしかない、ぶち込まれた相手の機体は爆散。
俺の勝利だ。
「俺の勝ちだヒャッハ〜ーー〜」
俺、天音彼方こと、プレイヤー名『太郎太刀』がなんのゲームをやっているかというと、家庭用VRMMO動物機体育成アクション戦争ゲームという中々個性的なゲームジャンル、毎シリーズごとに全国大会が開かれるくらい人気のMetal ZOO Tamer vsシリーズ『Metal Zoo Tamer vs 猿ブーストonline』 通称『猿ON』
プレイヤーは動物型の機体に乗り込み、二チームに分かれて戦争をして、機体を倒せば倒すほど自軍のバナナポイントが増え、逆に相手に倒されたら敵軍のバナナポイントが増える、機体は再出撃できるが、一人一人のプレイヤーの出撃できる戦力コストは決まっており、一人頭60だ、これは機体が撃墜するたびに減っていき、0になるともう再出撃できない、敵チーム全テイマーのコストを削り切り全滅させるor試合時間終了時、バナナポイントが多い方が勝ち、というゲームだ。
機体に乗り込んだ数、つまり熟練度が上がれば後継機に乗り込む権利が解放され、後継機なればなるほど強くなる………まぁ機体性能が上がれば上がるほど機体コストが上がり、撃墜された時に相手に加算されるポイントが増えてしまうので必ずしも高コストの機体に乗るのが正解ではない、上から30、25、20、15だ、30なら2回落ちたら終わり、25と20なら3回、ただし25の場合はコストオーバしているので体力が減った状態で再出撃となるのに対して20は満タンで再出撃できる、15は3回まで落ちられるのだが大抵がピーキーかつ使いづらい機体ばかりだ。
熟練度を上げ、動物機体達の懐き度を高める事によってざまざまな可愛い行動やかっこいいセリフなどが増えるぞ!!というのが触れ込み。
だから自分に合った動物ロボを使い込み、どこまで操れるようになるかが勝負の分かれ目になる。
このゲームは基本的にPvP、勝った時の気持ちよさが半端じゃない。
「………ん?、あ、切られた」
一人で騒いでいるとリザルト画面の動きが遅くなり、通信が途絶えたという機械的な通知が視界の端に現れる。
………まぁ……俺と同じ、ゲームを平日の昼間からやってる人種なんてニートしかいないわけで………大体中身の性格はクズ………なんせほぼ負けゲーでも諦めずにプレイしていたら対戦相手からこんなメールが届いた、俗に言うファンメだ。
『なんで無駄なことしてんの?、負け確定じゃん』
俺はこう返した。
『もしかしたら勝てるかもしれねぇじゃん、負け確定なんてお前が勝手に決めただけじゃね?、諦めない限り勝つ可能性はコンマ数%は残る、ゼロになるとしたらプレイヤーが諦めた時だけだろ』
『ハァ〜〜????、負け濃厚の試合頑張っても非効率だろ、何が可能性だよ、スポ根かよwwwwwww』
………名は体を表すと言うので、 猿オンと略されているゲームのプレイヤーだ、自然の摂理といったところか………いや表しすぎだろ、納得できるか。
「そのコンボ威力低いから相手を落としきれないの効率が悪くない?、こっちの方が強いよ?」みたいなアドバイスならまだ分からんでもないが、「それだと次の周回やる気無くなって、ソシャゲの周回効率悪くなる〜」みたいなこと言われても意味わからんとしか思わん。
対戦ゲームで効率どうのこうの騒ぐならさっさとゲームやめて学生なら勉強、社会人なら仕事の準備や資格でも取っていた方が人生的に効率的だと思うのだが………ゲームなんて非効率の塊である、たしかに息抜きにやるならいいと思うが、俺のようにもはやこれ以外趣味がないレベルでやってるのは非効率極まりない。
とまぁ、こんな感じで顔が見えなければ何やっても大丈夫というオンラインゲーマーらしい常識で、煽り、回線抜き、果ては勝つため階級を上げるため、回線速度を対戦中わざと下げて相手のコマンド入力をさせなくする、と言ったことまでやりだす奴らだからな、負けたら顔面サルンザム(顔真っ赤な状態のプレイヤーをこのゲームのプレイヤーはこう呼ぶ)してぶっこ抜くのはこのゲームでは別に珍しい話ではない。
「さて、まだまだシャフ擦りますか……」
このゲームのランクマにはシャッフルとホールド、二つのモードがある。
シャッフルはランダムにプレイヤーを集めて、どっちのチームに所属するか決めるのである、既に始まっているマッチに参戦することも可能。
ホールドは知り合いなどで組んで、決まったチーム同士で戦う。
対戦相手を探しますか?、という問いにYesと答えると視界がブラックアウトした。
「ッッーーーー?!!?!、なんだ、今の……………バグか?全くこれだからバナナムは………」
運営に愚痴る俺。
気づいたらいつも通りに仮想の戦場に俺のお気に入り動物機体の一つ、サルバドスに乗り込んだ状態で立っていた。
「ん?、ありゃ?、いつのまに俺、サルバドスに機体変えたんだっけ?、確かサルバドスゴリスに乗ってたような気がするんだが…………バーストモードも勝手に射撃バーストになってるし………なんだこりゃ?」
サルバドスゴリスというのはサルバドスの熟練度を10まで上げると解放され、使用できるようになるサルバドスの後継機である。
サルバドスの方がキャラパが高く、ゴリスは使いづらく、使いづらい割に弱いのであまり人気はないのだが、俺はかっこいいし、使い込めば強いので使い込んでいた、まぁ理由はそれだけではないのだが。
サルバドスシリーズ最終形態、このゲーム屈指のガチ機体、サルバドスゴリスウホス、通称『ウホス』も使い込んではいるが……基本的に家庭版だとガチすぎるキャラを使うと相手がマジ一歩も動けないくらいのラグを使ってくるので弱いとされている『ゴリス』を使っていた。
サルバドスもラグるのであまり使いたくないのだが………
「………まぁいいや、久しぶりに使ってみるか!!」
ちなみにこのゲームはまるで本物のコクピットのような場所に乗るが、機体を操るために使うのは現実世界のコントローラーをイメージしてもらうとわかりやすい、基本は握り込むタイプのコントローラーだが、俺は有料サービスの動かしやすく、コンボのしやすいアーケードコントローラーというの使用している。
まぁ、あんまりリアルな操縦桿とか出されても俺たちプレイヤーがついていけないので制作側の配慮である。
ちなみにこれがコマンド表
□ボタン 砲撃
牽制目的で使うことが多く、機体の中で一番他の武装へとキャンセルができることがほとんど。
△ボタン グラップル
格闘攻撃、剣や拳などで攻撃する、攻撃する際相手に自動で近寄ってくれる、しかし伸びる距離にも限界がある、左右上下に同時入力すると性能が変化する。
×ボタン ジャンプ
一回押すと軽くジャンプして押し続けると真上に飛翔する。
ここを2回続けて押すとブースターをふかして移動する、このブースターはほぼ全ての行動をキャンセルできて、□ボタンの砲撃をキャンセルして3回攻撃を与えてダウンさせるのが基本の攻撃となる。
○ボタン ターゲット切り替え
ターゲットを切り替えることができる、ターゲットしている敵に丸がつく、丸が青の場合は誘導が効いていないのでそう簡単には攻撃は当たらず、赤の場合は誘導がかかり弾が相手に向かって曲がって飛ぶ。
□+△ 補助砲撃
名前の通り、砲撃を補助する砲撃である、トリッキーだったり、その機体がよく頼ったり、象徵となる武装が多い。
□+× 特殊砲撃
名前の通り、特殊な砲撃、極太なビームを発射したり、弾速の速い弾を撃ったりと、砲撃や補助砲撃で体制を崩した相手に食らわせて、ダウンさせる、またダメージを稼いだりするのが主な用途、しかし基本的に撃つ前や撃った後の隙が大きいので注意が必要。
△+× スペシャルグラップル
名前の通り特殊な格闘、特殊移動、換装、多種多様な格闘行動をする、インチキ臭い高発生かつ強判定の格闘を出したりする。
レバー 機体の向きを変える
□+△+× バーストモード発動
このゲームで最重要に位置するコマンド、必殺技ゲージを解放して一時的に機体をパワーアップささせる。
バーストモードにも種類がある。
格闘バースト
砲撃からグラップルへのキャンセルルート追加、格闘の性能が上がる。
射撃バースト
射撃から射撃へのキャンセルルートが解放される、砲撃強化される。
離脱バースト
相手のコンボの最中、半分ほど溜まっているなら発動してコンボから抜け出すことが可能、他のバーストモードはバーストゲージが満タンに溜まってない相手のコンボから抜け出せない、しかし機体性能はあまり上がらないので玄人向けのバーストだ。
あ〜ランクマで無双して〜(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾