第3話 子分
「小鹿さんは士郎と違って礼儀正しくて上品で優秀そうな人ですな殿。」
「そうだろそうだろ」
「ちょっと待てよ、俺と違っててどういうことだよ!」
「では殿私はこのへんで。」
「あっ逃げたな片倉。殿俺もちょっと外をみてくる。」
士郎は城の外の土手を歩いきながら
ちぇっなんだなんだ片倉のさっきの態度は・・・
とイライラしていた士郎に ゴーンと石が士郎の頭に当たった。
「いってぇなぁ、ヨーグレット何すんだよ」
「私ではありません」
「じゃあ誰だよ!」
士郎とヨーグレットは辺りを見回したそして
「あっなんだあれは」
子供達が赤色の旗の軍と白色の旗の軍が川を挟んで石を投げ合っていた。
「退却だぁ。」
赤色の旗の軍が逃げ始めた。
「おいひとりにげおくれたやつがいるぞとらえて捕虜にしろ。」
白色の旗の軍が赤色の旗の逃げ遅れの奴のところに向かっていってよってたかって殴り始めたりした。
「あっこいついいもんもってんじゃん」
と言ってリストバンドを取り上げた。
「それは大事なものなんだよとらないでよ。」
「よしこれ持って帰ろうぜ。」
「ねぇかえしてよ。」
捕虜は必死に叫ぶ
士郎は昔の自分をみているみたいだった。
そして士郎は少しびびりながらも
「気持ち気持ち」
と叫びながら向かっていった。
「我こそは外岡士郎。こんなちびっこ一人に四人でかかるなど卑怯千万助太刀いたぁーす。」
「なんだお前は。」
「ていやー」
とさけんで思いっきり棒切れでリストバンドを取り上げたやつの頭を殴った。
その瞬間リストバントは地面に落ちた。士郎はすかさず捕った。
そしてその場でリストバントをおなかのなかにいれ丸くなった。
殴られたやつらが今度は徹底的に士郎を殴りはじめた。
「てめえふざけんじゃねぇぞこのやろう。」
「はやくだせ。」
士郎は顔や背中を思いっきり蹴られたりした。
士郎は何も声を出さずに気持ち気持ちと唱えながらただ耐えていた。
こんなにも俺のために戦ってくれる人は今までいなかったこのままじゃこの人死んじゃう勇気を出せ戦うんだぁ。
「うわぁぁぁ」
思いっきり飛びかかった。
「この捕虜の分際で。」
捕虜は思いっきりぶん殴られるがそれでも立ち上がる何度も何度もぶん殴られては立ち上がった。
「もうこいつらを相手にしてても時間の無駄だ行くぞ。」
奴らは二人の粘り強さにリストバンドをあきらめて去っていった。二人はボロボロになっていた。
「これお前の大切なものだろ。」
リストバンドを士郎は渡した。
「ありがとうございます。」
と泣きながら言った。
「男なら泣くなじゃあな」
ここでかっこよく立ち去るのがヒーローだな。
士郎は去ろうとした。
「我の名は稲荷我をあなた様の弟子にしてください。」
「俺の弟子になりたい!?」
士郎は驚いた声で言った。
「あなた様は我にとって英雄です。なので弟子にしてください。」
「俺の名は外岡士郎だ。俺はいなりを弟子にはしない。けど友達になろうよ。」
士郎は稲荷に手を差し伸べた。
「親ブーン。」
稲荷は士郎に抱きついた。
「だから弟子にはしないって。おいいなり俺の服で鼻水ふくなぁー。」
彼らはぼこぼこに負けたのになぜか勝者のような輝かしい笑顔だった。
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