表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歪に素敵な短編集  作者: 啓鈴
気狂わされプログレッシブ
20/46

第零話 『プロローグ。』














 こんにちは――ああこんにちは。














 僕は喋る。そこには何の意味も存在しない。皆無、絶無。


 今度は彼から喋りかけてきた。
















 どうしたんだ??? 随分と辛気臭い顔をしているじゃないか???



 ――ああ、まさか君が喋るとは思わなかっt……















 言い終わる前に突然の頭痛。痛い、頭が割れそうになる。


 その場にうずくまる。こんなに痛いのは初めてだ。


 だんだんと痛みが治まる。















 大丈夫か??? ――うん……もう慣れてる















 慣れてる。全く持ってその通り、“この”シュチュレーションも。


 人間は初めてのことには戸惑うと聞いたことがある。確かにその通りだ。


 僕だって始めは怖かった。


 しかし人間は慣れることが出来る。“それ”を習慣にすることが出来るのだ。


 だから僕は“これ”を経験していく内に日常にすることが出来たのだ。


 他人には決して非日常の日常を――
















 きひひひひ、慣れているか。



 そりゃ良かったナ、実は結構気にイッテいるとか??? ――   ・ ・ ・

















 僕は答えない。彼は続ける。

















 ソレどころか、もう“その体質”ナシじゃイキテ行けないんジャナイか???



 ―― そんな……

















 それ以上の言葉は――出てこない。彼は話す。

















 勿論、コレハお前のツクリ出したセカイさ。



 ダケドお前にトッタラこれは紛れもナイ現実サ―― 現実……















 現実。本当にそうだろうか??? 彼は続ける。















 現実サ。



 お前のゲンジツだ、ソレニ間違えはナイ。チガウか??? ―― ……違
















 違わない。と言おうとする、彼はそれを遮る。
















 ソウサ、チガワナイ。



 もしお前がチガウというならソレを否定スルコトはお前の現実ヲ否定スルコトになる ……~~
















 口を開いた。声が出ない、彼は言う。














 キヒヒヒヒヒ、怖いンダロウ。



 自分ヲ認めラレナイのが??? 



 自分ヲ否定サレルのが、ダカラ自分ダケでも自分ヲ肯定しなケレバナラナイ――



 そんな事は……
















 そんなことはない。本当にそうだろうか??? 彼は答える。

















 イイサ。お前はイズレ気ガツク、その時マデだ――その時……???

















 彼は“その時”と表現した。彼は最後に言う。




















 キヒヒヒヒヒヒ。ジャアナ“俺”――サヨウナラ“僕”






















 ――僕は目の前の鏡を叩き割った。






















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ