No6.レベルは強さの証
「またお前は、遅刻か」
「はい。ごめんなさい」
「今日は素直じゃないか。しかし、このまま遅刻が続くようなら親御さんに相談するからな。気をつけるように」
「わかりました」
変な言い訳をして、また刺されても嫌だし、今回は正直に謝ってみた。
「それと秋風、個別で話しがあるから、HRが終わったら、指導室へ来るように」
「はい」
おかしい。前回は放課後までこのイベントが発生しなかった。HR後になるってまた殺されちゃうのか?でも前回は検査室だったけど、今回は指導室なら違うかもしれない。HRが終わり急いで指導室へ向かい中へ入ると桜木先生の他に、花峰さんもいた。
花峰遥、レベル10 称号??
能力 ???
固有能力 ???
学園で一番人気の花峰も転生者だったのか。2対1の可能性もあるから警戒しておくか。
「桜木先生に、花峰さんまでいるなんて!」
「秋風、単刀直入にいう転生者だな?」
「桜木先生、秋風くんに説明を先に終わらせてください」
「私にナイフで刺されたことは覚えているか?」
「忘れるはずないでしょ。でもなんで先生も知ってるんですか?」
どういうことだ。前回の世界のことなのに、それを知っているなんて怪しい転生者は記憶を制御できる何かを持っているのか?
「そんな怪しむ顔をするな。グレティから話は聞いただろう?」
「大体聞いてきましたが、それと前回の殺人は関連があるんですか?」
「先生、私から説明してよろしいですか?」
「任せた」
「秋風君は、理由を知らなすぎた、だからあそこに行ってもらうことか、色々と都合が良かったの」
花峰さんも随分物騒なことを軽々しく言いますね。人の命ってそんな儚いものでしたっけ?てか、刺された方の気持ちも考えろよ!!痛いんだからさ。
「そうだったのか。なら手っ取り早く聞きたいが、二人の目的は何だ?」
「簡単よ」
「ああー簡単だな」
「神を殺し、このゲームに勝つことよ」
同じ考えを持つ転生者もいるとは良かった。これで今回は殺されずに済みそうだ。
「でもな秋風悪い。お前が邪魔をしているせいで計画が進行しないんだ」
「秋風君はあちら側の人間ではないですか?」
「邪魔?あちら側?どういうことだ説明してくれ」
俺の質問を無視して二人は殺しにかかってきた。なめてもらっちゃ困る何があってもいいように今回は準備をしてきたんだよ。背中に隠し持っていた刃物を取り出したが、二人はピストルを持っていた。
「ごめんね。秋風君」
「秋風、悪いな」
「全てを終わらせるために死んでくれ」
二人のピストルから放たれた銃弾は心臓まで届いた。どうやらまた殺されてしまうらしい。今回は上手くいくと思った。仲間もできると思った。なのに・・。なのに・・。どうしてだ。
悲しみと絶望を味わいながら2度目は終わりを告げた。
また死んじゃいました。
残念。なんていえませんよね。
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