No8.5.4度目の朝Ⅱ ATR
午前7時30分交差点、そろそろ後ろから夏川が声をかけてくるはずだ。
「秋雨、おはよう!」
「夏川ーーおはよう」
久しぶりの幼馴染に少し泣きそうになったが、無事にスタートした安心もある。ここからはミスがないように進めていかないといけないな。
「秋雨ってレベル全然上がらないよね」
「俺のレベルどのくらいに見えてる?」
「1だよ」
よしここまでクリアだ。後はレベルを999にあげるだけだ。同時に周りの人々は騒ぎ、サイレンがなり特殊部隊が到着した。
「お前、その異常レベル数値はなんだ?」
「普通じゃないですか?」
分かる分かる。今回はここで嘘をつかずに認めて999のままにしよう。
『能力、正直者を覚えました』
前回は嘘だったが、今回は正直者ってこの能力設定絶対意味ないな。
「普通ではない、この国が出来て以来最高到達レベルは90だ」
「そうなんでうか。じゃあ記録更新ってことでいいですかね?」
「ふざけたことを言うな。さては貴様ブースターを使っただろう」
相変わらずこの女性とは話しが噛み合わない。3回も会ってたらそりゃ、親しみも覚えてくるか。
「使ってませんし、これが正真正銘のレベルですよ」
「そうか。ならば、お前を連行する」
リーダらしき女性は俺を取り押さえトラックへ乗せた。
「お前は本当に、不正をしていないんだな?」
「そうだが?そちらさんこそ疑い過ぎじゃないか」
「すまない」
割と素直な女性じゃないか。それにしてもこの人の体は鍛え上げられていて、敵が襲ってきても返り討ちにしそうなくらいだ。
「そうだ。聞き忘れていた。お前の名前はなんという」
「俺の名前は秋風雨月だよ」
「雨月と呼ぶことにしよう私のことはLと呼んでくれ」
「Lか。分かった。ところで俺をどこへ連れていくつもりだ」
「転生者達が情報を交換している場所だ」
転生者達が情報交換している場所ねー。そこへ行ってなにか情報を得れるかは分からないが、色々聞かないといけないことはあるから丁度いい。
「それより、Lは何故転生者を知っている」
「私はATRという転生者管理機関が作り上げた部隊でな。そこで知った」
管理機関ね。神が作った世界なのにそんなものは必要か?そもそも、神が管理すればいい話だろう。どこか不思議に感じてしまう。
数時間後
ATRが運営する施設に到着した。そこには、グレティに殺された審判の神フロラの姿もあった・・。
ATRは何の訳でしょうか!分かった方には100ポイント!
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