ときめくツインテール
「あの…………うちのクラスに何か用?」
「あ、えっと宮本さんっている?」
「璃々ちゃんならさっき教室出て行ったよ」
「そうか、ありがとう」
今俺は宮本さんのいる教室の様子を伺っていたわけで…………要は怪しまれて声を掛けられたわけだな。まぁ確かに、教室の入り口でクラスを覗き見するって中々怪しいしな。
でだ、教室を出て行ったんじゃぁ探すのは手間がかかるな。
「何やってるの?」
「あ、宮本さん」
なんという幸運。探す手間が省けたな。
そこに立っていたのは例のツインテール少女、宮本璃々だった。
「ちょっと宮本さんに用があって」
「なによ」
「昨日、沙耶に聞いたんだけど、俺と宮本さんって…………その、幼馴染だったんだな」
「う、うん…………」
宮本さんの表情がにわかに曇る。
「もしかして仲良かった?」
あれ?もしかして俺今変なこと言った?
「まぁ友達ではあったわね」
「そうか…………」
「で、それだけ?」
うわ、こわ!
「いや、あの………お見舞いに来てくれてたって聞いたからお礼を…………。その…………ありがとう」
「うん…………」
宮本さん?ちょっとにやけてませんか?
「じゃ、俺はここで…………」
俺はゆっくりその場を立ち去ろうと回れ右を…………
「待ちなさいよ」
「は、はい」
「あんた、いつまで私を『宮本さん』なんて堅苦しく呼ぶのよ」
「はい?」
「だ、だから!!前みたいに私を呼びなさいよ!!」
いや…………前と言われましても、記憶喪失ですし?
「あの~前とは?」
「あ」
あ~その反応は完全に俺が記憶喪失ってこと忘れてましたね。
まぁ別にいいですけど?
「そういうことだから、俺はここで----」
「璃々よ」
「は?」
「だから、璃々よ!!」
そんな顔赤くされると、こっちも恥ずかしくなるんだけどな…………
「わかったよ…………みや……………璃々」
「うん」
そんな嬉しそうにしないで貰えるかな…………一瞬ときめいてしまったんだが?
これからヒロインが増えていく予定!あくまで予定!