プロローグ
『まもなく平泉駅、平泉駅駅です。お降りの方は・・・』
機械から発せられる女性の声を聞いて俺は眠りから覚めた。
急いでそこらにちらっばっている荷物をバッグに詰め込んで席を立ちドアへと走る。
しかし、ドアは無情にもしまっていき電車は動き始めた。
「乗り過ごした〜!!」
なんとか学校にたどり着いて、教室に着くと席について汗を拭う。
周りは友達とかというやつとしゃべっている。俺は友達が1人しかいない。
しかし、別段コミュ障というわけでもないため話すことはできる。人間なら誰でもできることなのだが…
不意に後ろから声がかかった。
「涼介、お前部活なににするん?」
「え えっと帰宅部にするよ。」
「そっか、もう決めてるのかいいな。って、は〜!帰宅部は部活じゃないぞ。」
「え、違うの?」
「違うよ、
「じゃあ幽霊部員になってもいい部活なんかないの?」
「うちの学校は1週間サボったら部活から外されるらしいぞ。」
「なら、部活に入らなかったらいい。」
「うちの学校は部活に入らなかったら退学らしいぞ」
まじかようちの学校厳しすぎるだろ俺はこの学校変えたいんだけど
「じゃあ、だらだらできる部活はないの?」
「お前はそのぐうたら根性を直したほうがいいぞ、為にならないからな。ちょっと待ってろ」
そう言って鈴谷は部活説明書を取り出し、パラパラめくり始めた。
「『腐った根性直します!柔道部』だってさお前にぴったりじゃないかww」
「うるさいな真面目に見ろよ」
「はいはい。 見ろよ『活動がほぼありません。部活をしたくない子にぴったりです』だってさ。」
「それ、どこの部活だ」
「えっと、なんでも部だってさ」
なんだよその部活、見るからに忙しそうじゃん、見てないけど。
そんなバカなことを考えているとチャイムが鳴った。俺と鈴谷は急いで前を向き先生に注目した。
なんでも部か・・・