ウラオモテヤナ猫_装備改変その3
「みなさんこにゃにゃちわ、猫ですにゃ」
「おうっ亀だぜッ」
「おねいさんがDVDを借りに行っていてまだ帰ってこないのにゃ」
「猫のダンナ」
「な、何かな?」
「A子のアネゴは何を借りに行ったのですかい」
「たぶん。映画のDVDにゃ」
「歩いて行ったんですかい」
「おねいさんは自転車でどこでも行くのにゃ」
「車の免許を持っているのに、貧乏なので自転車しか乗った事無いそ~にゃ」
「この前なんか自転車で北海道まで行くと寝言をほざいていたのにゃ」
ガチャン ガヤガチャ キイィ バタン ガチャン
「ただいまあっ。猫ちゃん!タルちゃん!」
「おかえりなさいにゃ」「おうッお帰えんなせえっ」
「おねいさん、仕事をサボってもいいのかにゃ」
「今日は、スーパーの定休日だから休みよ。何寝言言ってんの」
「それより、借りれたわよッ」
「何を借りたのかにゃ」
「ジャーン!これよこれっ」
ガサガサガサッ
「ハリウッダ映画最新作」
「俺の妹は俺の弟だ!」
「ニャハハハッ」「面白いジョークにゃ」
「ハリウッダスターのショーン・ベーンとウン・コデルビッチ」
「夢の共演!やり手の青年実業家の主人公が実妹と禁断の恋に落ちる!」
「超アクション大作!」
「恋愛映画なのかアクション映画なのかどっちなのニャ?」
「日本映画のヤクザものが見たいですぜ、A子のアネゴ」
「ひと粒で二度おいしいのよキット!」
「早く観るのにゃ」「どーせX-BOX360で見るのにゃ」
「最新作なのよ最新作!」
「わかったから観るのにゃ」
ブゥゥン ポンッガシャッ・・・ ヶシィィ
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・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
2時間経過・・・・・
「なにこれ?」
「おねいさん、こんなのがいいのかにゃ?」
「がっかりですぜ、アネゴ。センスを疑いますぜ」
「何アレ。結局、弟は高性能アンドロイドで。マッドサイエンティストのミスターXXXはパリのエッフェル塔を防衛した正義の味方で。
マフィアみたいな格好している実業家の主人公はその見た目のせいで破産をしたの?」
「サイテーナ映画ね!」「ブービー賞ね!」
「おねいさん、ネタばらししちゃダメなのにゃー」
「いいのよ!こんなクソ映画に使った電気代とレンタル代と、ワクワク期待感を返して欲しいわ!」
「おねいさん、女性がクソなんて言葉を使っちゃいけないにゃ」
「いいのよ!こんなヘタレ映画よりも360のゲームにしましょう」
「おねいさん、女性がヘタレなんて言葉を使っちゃいけないにゃ」
「いいのよ!猫ちゃん」
「99回の失敗があるから、1回の成功があるのよ!」
「おねいさん、話は違うけれど原付のスクーターを買ったほうがいいのにゃー」
「ダメダメ、A子ちゃんは自転車しか乗れないのよ」
「だって免許証持ってるのニャー」
「もう何年もペーパードライバーだから。怖くて乗れないのよ」
「そういえばA子ちゃんは家族がいないのかニャー」
「両親がいるわよ。同じ市内に」
「なんで頼らないのかにゃー」
「自分一人の力で生活するって20歳の時に決めたの」
「ガーン、知らなかったのにゃ。A子ちゃんてたくましい女の子だったのニャー」
「あら失礼ね、私はボディビルダーではなくってよ?オホホホッ」
「あ、ハイハイ」「猫ちゃん、タル君。おひらきだそうよ」
「バイバイなのニャー」
「おう、あばよっ」
「それでは皆さん、またお会いしましょうね」
「えへへ、A子でしたあ・・・」