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8 隠し部屋

ページをめくると、そこにはこうあった。



《闇魔法の解除》



胸が高鳴る。


前世で学んだ記憶はないはずなのに、なぜか読めてしまう。

どうして…?


だがそんなことを考える暇はない。



今は、爆弾人間をこの手で阻止するため、あらゆる情報を掴まねばならないのだ。



小さな文字も見逃さず、指でなぞりながら読み進めた。


すると、ついに目的の章が現れた。


《爆弾人間について》



胸が締めつけられる。


お父様、お母様、そして兄様――私なら、できるかもしれない。


いや、やり遂げるのよ。



さらに読み進めると、解除法の記載があった。



《爆弾人間には闇魔法がかかっている。聖魔法と光魔法だけが対抗可能だ。

しかし光魔法の真髄に関しては、まだ未解明。

聖魔法は貴族でも行使可能な少量から、強力なものまで存在する。

弱い闇魔法なら聖魔法で抑えられるが、限界がある。

光魔法は選ばれし者、帝国の危機に一人現れる、そのため希少だ。》



思わず胸が折れそうになる。

期待していたほど詳しくはない。


それでも、希望がある。


聖魔法なら私にも使えるかもしれないわ。




私は聖魔法書に手を伸ばす。


部屋を出て、元の図書室へ戻る。


前世と変わってないのに、初めて見る景色ばかりだ。



部屋へ戻るとベッドに腰を下ろし、丁寧にページをめくり続ける。



そのとき、余白の走り書きが目に入った。


『闇魔法が使われている物の解除方は、聖魔法と浄化魔法の混合』


“聖魔法と浄化魔法の混合…”


頁を更めて、改めて読み直す。



《聖魔法は微量から莫大なものまであり、光魔法の使い手。

その次に強力な者が“聖女”。聖魔法にはレベル1から100まであり……》


聖女はベアトリスよね。


それより聖魔法と浄化魔法のコンビネーションなら……。

まずは、私が魔法を上達しないといけないわね。


私は再び本を読み進めていく。



だんだんと、夜が更けていく。


「もう寝なきゃ……。まだ時間はある。大丈夫」


私は静かに自室へ続く廊下を歩いた。


そして何かを思いついて立ち止まる。


「そうだわ。彼の力を、借りる必要があるかも…」


そして再び、歩き続けた。


暗い廊下を。

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