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3 再会

再会

「つきましたよお嬢様、お嬢様とずっと一緒にいれて嬉しいです」


リアナの声に目を覚ました。


「ねえ、リアナ、お嬢様じゃなくてレティシアに、」

「ダメです」


有無を言わさず断られ、私はしょんぼりと項垂れる。


「お、お嬢様ごめんなさい!ですが——」


必死に弁解するリアナが面白く、私は思わず笑った。

リアナもつられて笑う。

お父様はその様子を見て微笑み、そしてリアナにレティシアの存在が夕食の時までバレないようにと言った。


私はお父様の意図がわからないままバレないようにお風呂に入り服を着替えた。


そしてリアナに髪を溶かしてもらい、ドレスを着せられた。


するとボサボサだった髪と珍しい青い目が宝石のように輝いていた。


私の目、こんなに綺麗だったんだ!


私は驚くばかりだった。


そして夕食の時。

久しぶりに家族に会える喜びと緊張でドキドキする。


そして、不安でもある。

歓迎されなかったらどうしよう。


『お前に生きてる価値なんてない!』


グレイ伯爵に言われたことを思い出し、ぶるっと震えた。


そんな私を見たリアナが優しく、


「お嬢様、大丈夫です。みんなお嬢様の味方ですよ」


と、私の不安を振り払ってくれた。


私は部屋をでる。


部屋の前で待っていたお父様が驚いたように目を見張る。


「レティシアは可愛いな。幼い頃のロレイナにそっくりだ。先に入るから、リアナとレティシアは後から入ってくれ」


そういって父は入ってい行った。


「あ!父上、伯爵家のパーティーはどうでしたか?父上凄く嫌がってましたよね」


兄、ルークの話し声が聞こえる。


「ああ。でも最高のプレゼントを持ってきたよ。きっと泣いてしまうくらいのね。伯爵は嫌いだが。リアナ入ってくれ」 


「リアナ?まさか父上、愛人!?」


お兄様のからかうような声。


「いや、愛するのはロレイナだけだよ」

 「おええ、また始まったよていうかプレゼントって——」


リアナが扉に手をかける。

暖かい光が顔を照らす。


「レティシア」


お父様の言葉に私は顔を上げる。


ああ、と声が漏れた。


ここ、知ってる。


懐かしい。


優雅に座っていた女性が持っていたグラスを落とした。


ガシャン!


「奥様!」


ガラスの割れる音にびっくりして顔を上げる。


茶髪に澄んだエメラルドの瞳の美しい女性と少年——お母様とお兄様が驚いたようにこちらを見ていた。


「おかあ、さま、おにいさま」


お兄様とお母様は私を強く抱きしめる。


お母様は目に涙を溜めてこちらを見る。


「レティシア、レティシアなのね!?ああ私の可愛いレティシア、いったいどこにいっていたの?いろんな場所に探しにいってもレティシアはいなかった。もう会えないかと思ったわ!ああよかった。今までっ!辛い思いをさせて、しまったわね。ほんとうにごめんなさい!母親失格ね。もう大丈夫よ。愛してるわ!」


お母様は泣き崩れる。


「おっ、おかあしゃまああ!怖かったよおお!」

「本当の本当にレティシアなのか?俺も、もう会えないかと思ってた。でもまだどこかに居るんじゃないかってずっと思ってたんだよ!この3年ずっと心配だった!」


一気に喋るお母様とお兄様に驚く。


「わたし、ここにいてもいいの?」


そう言った途端、お母様とお父様は悲しそうに眉を寄せた。


「もちろんよおっ!」

「俺はレティどこで何してたのか知らないけどレティにはここにいてほしいよ」


私はこんなにも愛されていたんだ。


私は嬉しさでいっぱいになった。


私はここにいてもいいんだ。


安心したら、いきなり眠気が襲ってきて、私はお母様の腕に倒れる。



私今、とっても幸せ!

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