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気に触ったのではなかろうか

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

おっかねぇと思いました。

神様と言うのは、総じて一に個人、二に血族に重きを置かれるものである。故に自らの縁に関わらず頻繁に通えば懇意になさる。通わずとも血族に重きを置かれ、相応に関わりを持たれる。

だがこの場合、私はどう反応すれば良いのだろう?


ある日の事、何時ものように巡礼をしていた時の事、沢山の菊が植えられた鉢を見つけた。今は既に十一月。全国の神社で菊祭りが行われている時期であった。

道を鮮やかに彩る菊達に目を奪われながら境内を散歩していると、ふとあるものを発見した。

マネキンに沢山の菊を飾り付けられた菊人形。私が見てきた傾向では、今流行りの歴史劇の登場人物を模した物が多く、今回もそれだろうと踏んだ。

さて、今年は……そう思って飾られた菊人形の名前を拝見して思わず絶句をする。

日本全国津々浦々、神の柱数は八百万。その中には人とのいざこざで皮肉にも神になられた方も大勢いらっしゃる。そうして今飾られているのは、此処の社の御祭神を貶めたであろつ子孫の菊人形だった。

冷静に考えよう。私よりも此処にお勤めになられる神職の方の方が、余っ程此方の御祭神に詳しい。其れに此方の御祭神は人間らしくも良識のある方だとも思っている。つまり敵方であっても、御自身の相性を鑑みて懇意にするかを決定なさる方だとも。

一介のずぶの素人が反発すべきでは決してない。それは誰が見ても納得のいく事実である。

そうして何時もの如く、此方の御祭神の安否を祈り、私はその場を去った。


一週間後、私はまたこの社を訪れた。なんでも今回は街を上げての祭りが行われるらしく、何時も以上に活気づいていた。きっと此方の御祭神もお喜びであられるだろう。

そう思ってまた境内を散歩していると、この間と同様、菊人形に目が入った。相も変わらず菊は美しく咲き誇り、菊人形の織物を彩る。しかしふと視線を下にやり、名札を見た時に思わず絶句した。

中心を囲う二人の女人の名札は前回と同様、発色の良い黒を保ち、その名をはっきりと映し込む。けれども……その此方の御祭神を貶めたであろう子孫の名札はインキが滲み、名を穢すかの様にどろどろに染まっていた。

思わず社を拝見する。ただ辺りには心地よい風が漂っていた。

前回『お加減宜しい様で』なんて思いながら、菊人形見て冷や汗垂れ流しにして、今回も『お元気そうで何よりで御座います』なんて思いながら、冷や汗が二倍になりました。


両脇を囲む菊人形の名札の方が風当たり激しそうで、名前が崩れそうなんです。

しかし何故か中心の菊人形、つまりは御祭神と因縁のある子孫の菊人形だけが、滅茶苦茶インキが滲んでるんですよ。それこそ、ぐちゃ……どろ……って感じで。

菊が無事なところとか、他の御二方の名前はそこまで崩れてないところを見るに、こう……御本人なりに見分けておられそうな気がして……。


御本人様、菊を自分で可愛がるくらいには好きなので。


あの……その……えと……訪れた人々に水を差すような真似は絶対になさりませんけれども、それなりに思うところがあったのでは……?


なんて思いながら、優しい風に当たりました。


ずぶの素人なので、絶対私よりも本職の方のが詳しいので、きっと大丈夫!!

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