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4 問題を止める事も出来ず、悲惨な状況は拡大していく一方である

 夏を境として町は変わった。

 極端に人が減り、さすがに大騒ぎになった。

 謎の一斉死は全国的なニュースになる。

 だが、その原因は一切不明のまま。



 それもそうだろう。

 大量の人間がほぼ同時刻に死んだ。

 普通に考えればありえない事だ。

 夏の暑さにやられたにしても、これほど大量の人間が同時に、というのは考えにくい。

 では、有害なナニかを一度に取り入れたのか、とも考えられたが。

 水道などから毒物が検出されたわけでもない。

 土地から有害な成分が出てるわけでもない。

 大量殺戮が可能な何かが持ち込まれた気配もない。

「どうなってる?」

 原因をさぐる調査は難航した。 



 だからといって、手をこまねいてるわけにもいかない。

 死亡者はその後も拡大しているのだ。

 近隣の地域で同様の大量死亡事件が発生している。

 原因を究明し、対処しなくてはならない。

 科学的な調査は終わる事なく続いた。

 これらが実を結ぶ事は決してないが。



 なにせ、原因は霊気によるものなのだ。

 科学で解明できるわけがない。

 より発展し、SFのような水準まで高度になった科学なら、あるいは解明できるかもしれないが。

 今現在の科学力でそれは不可能。

 得られる答えは、原因不明しかない。



 とはいえ、「分かりません」が許されるはずもなく。

 結果と成果を出す事を当然とする公的な捜査・調査機関は不毛な努力を繰り返す事になる。

 また、調査方法もこれまでの手段のくり返し。

 今必要なのは、今までにない方法なのだが。

 そんな事を試すわけもない。

 硬直化してこれまで通りを繰り返していく。

 公的組織の弊害が調査を停滞させていた。



 それでも調査が止まる事はない。

 国民はともかく、公的機関に関わる者達に死亡者が出ているのだ。

 彼等にとって身内の損害は見捨てられない出来事だ。

 威信にかけて原因の究明を進めていく。

 時間と労力を無駄にしながら。



 そうしてる間にも被害は拡大していく。

 発生地である市町村を超え、県の隅々まで拡大しようとしている。

 秋の中頃には死亡者の数は数百万人にまでなっていた。

 そして、猛威は依然として拡大しており。

 県境を越えるのも間近と見られていた。

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