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22 全てを覆いつくしていく

 アメリカも日本で多数の死亡者を出した国だ。

 在日米軍のおかげで、日本に常駐する者が多かったのも理由のひとつだろう。

 これに加えて民間人の日本滞在も多く、被害は拡大した。

 かろうじて生き残った者達を回収するのが限界だった。



 そして、生き残りはやはり霊気を放つ者と同調しており。

 アメリカ本土での様々な活動に従事していく事になる。



 西海岸から始まった大量の死亡者発生。

 これを皮切りにアメリカ全土へと霊気は拡大していった。

 カナダに中南米もだ。

 アメリカもユーラシア・アフリカに続いて多くの人間が死滅していった。



 日本でもそうだったように、死んでいく者達は身分や地位、仕事などを問わない。

 上は大統領から下はギャングまで。

 あらゆる人間が死んでいった。

 役人に会社員、浮浪者に教会の牧師。

 学者に犯罪者。

 あらゆる人間がだ。



 生き残りも当然いる。

 彼等は集まって社会の再構築を始めていく。

 集まらねば社会にならないほど人が激減してるのだ。

 最低限の文明を保つためにも、寄り集まらねばならない。



 そんな中でアメリカ政府は決断を下す。

 日本への核攻撃を。



 大量死亡の拡大は、日本から始まっている。

 何が原因になってるのかは分からないが。

 日本が根拠地なら、日本を壊滅させればこの減少は止まるのではないか?

 そんな考えが出ていた。



 何もアメリカだけではない。

 他の国も同じような事は考えた。

 いっそ日本を消滅させるほどの打撃を与えれば、この状況をくつがえせるかも。

 こう考えもした。

 その為の手段として核攻撃を考えた。



 だが、北朝鮮に中国・ロシアは行動にうつす事は出来なかった。

 やらなかったのではない。

 やりたくても出来なかった。

 核攻撃を決断する前に、核兵器部隊が壊滅していたからだ。

 北朝鮮など日本から近いおかげで、司令部・首脳部まで死滅していた。

 核ミサイルを発射する決断をする前にだ。

 手段の一つとして話に上がったところで潰えた。



 中国も似たようなものだ。

 ロシアは首都の位置の関係で首脳部壊滅は免れたが。

 日本を攻撃可能な核兵器部隊が壊滅していた。

 なので、考えはしても実行する事が出来なかった。

 これはイギリス・フランスも同じだ。



 ただ、アメリカはそうではない。

 日本に届く核ミサイルがある。

 ならばさっさと攻撃しようとした。

 もともと国際世論などという無駄なものなど考慮しないアメリカである。

 これが最善というならば容赦ない決断をする。

 躊躇わずに実行する。

 アメリカ大統領は、遠慮無く核ミサイルの発射ボタンを押した。



 その瞬間。

 発射可能な核ミサイルの基地が爆発した。

 そこに保有されていた核ミサイルによって。

 核ミサイル基地にいた生き残り達によるものだ。



 彼等は核ミサイルが発射された瞬間に自爆するように。

 そして、知りうる全ての核ミサイル基地を攻撃するように設定をしていった。

 おかげで、アメリカ大統領が攻撃を指示した時に、アメリカ内にある核ミサイル基地がほぼ全て爆破された。

 これにより核攻撃の被害は、発射を決断したアメリカの中に留まった。

 被害は最小限である。



 それをアメリカ大統領は大統領専用飛行機であるエアフォース・ワンの中で知り。

 自分たちに打つ手がない事を嫌と言うほど理解した。

「終わりだな」

 空を飛びながら大統領は呟く。

 彼等は降り立つ大地を失いながら飛び続けた。

 霊気がおよんでくるその時まで。



 そして霊気がアメリカすらも覆いつくし。

 エアフォースワンはその大地に墜落した。



 中南米各国も同じような結果になる。

 これらの国々も一部の例外を残して全員が死に絶えた。

 生き残りは文明の遺産をどうにか保ちながら暮らしていく事になる。



 こうして人類は平和を手に入れた。

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