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記憶の再縫 第1糸:交錯した記憶

はい、随分長くお待たせしました作者です。

今回は記憶の再縫編の第一話...前言っていた一番特殊な主人公です

ある意味最もこの世界らしくなる物語の第一話、皆さんお楽しみください!

...待ってた人がいれば()

記憶の再縫編 第1話

----

位置:??? 時間:???


「あたしの物語がどうなるかを語るのに、前置きになるものは必要なかった

 いや、本当はただ何も無かっただけ...だって、これは」


そこに何も無いと知っていながら、そこにあるものを求めて手を伸ばす物語の始まりなのだから

------

神災歴未明 位置:??? 時刻:???


何か、妙な感覚がする

体がすごく重くなっているような気がするのに同時に自分が軽く浮かんでいるように感じる

眼は開いているはずなのに何も視覚から感じない、視界が何色だとも言えない

音も聞こえず匂いも無し、触れている感覚もないし声を発することも身動きも取れない。


(あたしは...)


 思考はできる。自分が少女であること、種族としては人間なこと

それくらいは思い出せるがこれまで何をしていたかなどが全く思い出せない。


(この感覚は、もしかして...)


-----

神災歴 3年 ストライア超大陸東部 森林地帯外れ 時刻:01:45


「...夢?」


そう言った...いや考えた途端目が覚める

何から?きっと夢を見ていたんだ、そんな気はするのに何があったか思い出せない。

体はまだ動かせないが徐々に視界が広くなっていく、見えたのは...


「ここは、それにあれは?」


覚えのない光景、覚えのない自分。

そして...目の前に2体いる覚えのない化け物

確かにこの状況で初めて出会った相手ではあるのだが...脳はあの化け物を脅威と認識していた。


「...!」


息を潜め、倒れたままなのを良いことに動かない。

少しずつ相手が接近してくるのを感じ、思わず目をつぶった。

悍ましい何かの咆哮と一つの離れる足音だけが聞こえ...次の瞬間には何も聞こえなくなる。


「何が...?」


再び目を開けた時、この森の外れに転がっていたのは

いつの間にか体が動くようになっていた自分の体と一本の短剣のようなものだった。

全ての光を吸っているかと思うほどに黒いのに紫の光沢のようなものを放つ黒い刃。

それを抱えるぐにゃりと曲がり後端にリングがついた柄...

形だけ見ればカランビットナイフという言葉が頭に浮かぶが

一切の重量も温度も感じない不気味なこれはどう考えても普通の武器ではないだろう。


「一応持って行こう」


ナイフを仕舞い、当面の目標を決めるため記憶を辿る


「あたしは...」


記憶を...


「...思い出せない」


自分のこと、あの化け物のこと、この場所のこと

その全てを思い出すことができない、いや正しくは記憶はあるのだ。

しかし、その言葉のほとんどが存在するものと知っているのに知らなくもあるような気がする

魔法、銃器、化学、魔術、それ以外にも多くの言葉が違和感の塊として記憶にあった。


「最初の目的は、あたしのこと」


名もなき一人の少女は歩き出した、最初の目的は自分について知ること。

次の目標は...今はわからない。

------

位置:??? 時間:???


「...この時違和感に気付いていれば、どれだけ楽だったの?」

というわけでどうでしたか?

あえて第一話で主人公の名前を出さないという暴挙でしたがこれにて再縫編開始です

この短剣の少女は一体どこに向かうのでしょうね?そして...何を目指すのでしょうか?

一つ言えるとすれば...記憶も持ち物も無いのに服残ったのすごくない?(...え?)

いや、なんで残るのかなーって思って最初は消すはずだったけど展開の都合上残したんだよね

まあ次からは少しの間この3人の主人公が順番に描かれていきます、皆さんお楽しみに!

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