どこまでいいのか
終わりまで 甘 。。。
からから からから
顔は見えないが、すぐ横に、その太い首がある。
ふう、と息をつくのが、すぐ耳横でして、耳に熱い息がかかる。
「・・・おれの『従者』でいることが幸せってのは、このままがいいってことか?」
「え? ・・・あ、あの、」
頭の後ろに、大きな手がそえられた。
「しょうじき、―― どうしたらいいのか、よくわからねえ」
「・・・・・・・・」
やはり、本当は迷惑だったか、とシュンカは息をのむ。
からから からから
「どこまで出していいのか、わからねえんだ」
「ど、こ・・?」
シュンカの耳に、おさえるような熱い息の中、おれの気持ちはな、と低い声がふきこまれる。
「 ―― おれのおもいはなあ、おめえのぜんぶをさらいつくそうってぐらいの、意地汚ねえ『好き』ってやつでな。 いままで、こんなふうに誰かおもったことねえんでよ、どこまで、おめえに出していいのか、 ―― わからねえ 」
最後が消えそうな声に、ぞくり、と感じたことのないものが、シュンカの中をはしる。
ゆっくりと鼻先を頬におしあてる坊主が急に、髪の黒い古い着物を着た女を知ってるか、と聞く。
からから からから




