41/48
かなわぬ願いは主さまに
かなわないねがいとおもうからこそ、こうして、主さまへ ――――
「っぶは、ちがう!おれは、」
――― 従者でいられる、と。
それだけで満足か?
ほんとはもっと返事がほしかろう?
「っち、 っがう、お、っぐぼっ 」
――― あの人におもいをつげ、そばにいられるならば
そんなわけなかろう
男はな、 うらぎるぞ
女たちのわらいといっしょに水がはいってくる。
口から鼻からもぐりこみ、シュンカの息をとめようと、わらう。
さあ、あんたもいっしょだろ。
かなわぬ願いは、主さまへ頼むといい。
――― ちがう。 おれは、 おれは、




