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おとぎばなし ― みつるとき ―  作者: ぽすしち


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問いと答え

あまりよろしくない表現あり

 かなりの間のあとに発せられた坊主の間のぬけた声に、シュンカがむきになってつめよる。


「お、おれはまだ、その、そういうことよくわかりませんが、―― 女の方と、そういうことをするというのは・・・」


 だからシュンカは、セイテツもツバキのことを愛していると思っている。



「   あー。・・・ちょっとまて」


 ずいと寄ったその眼を見下ろす。

 出会ったころとおなじような不思議な色のそれが、ただ、スザクのこたえを待つ。


「 ――― あのな、おれとおランの間には、おめえが考えてるようなもんは、ねえよ」


 でも、と何か言いたそうに眉がさがる。


「ただな、おれは頼んでもいねえのに、おランのババアはすぐしゃぶりはじめるし、おれもつっこまねえけど、だすまでは、やる」


 そのまま伝えれば、見合ったシュンカが言葉につまり、さらに顔をそめた。

 染まった頬に、我慢できずに手をのばす。


「おれは、心がちょっといかれてるんでな。 ―― いままでも、女のこと愛しいと思って抱いたことなんかねえよ」


 頬に指先があたれば、一瞬、息をつめる。

 なんともせつないような眼が、なにか聞きたそうに見つめてくる。


「・・・・・シュンカ、女とやってみてえか?」


 びっくりして固まった顔が、すぐにそらされた。


 顎をかるくもち、おれをみろ、と再度いいつける。

 いくぶん下がった眉が、そのまましかめられた。


「あ、の、・・・そりゃ、・・・興味がないとは、言いませんが」


「ほお、どんな女がいい?おランに紹介してほしいか?」


 すると、はっきりと眉がより、今度は怒った顔が言う。


「 ―― おれ、・・・好きな人がいるんで、それは、考えません」


 その、はっきりと口にした顔をじっとみつめる。




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