ことば
思えば小さい時から否定され続けてきた。
やることなすこと怒られてきた。
親に保護所(施設)に入れられて捨てられたと思った時がある。否定ばかりされ、しまいには施設に預けられる。見捨てられたのだと思った。
自分の体験など、ちっぽけでもっと辛い人はいると 思う。ただ似たような人がいるならばそこから脱せられるような手助けになれば幸いです。
親からは色々否定されてきた。
「女らしい格好をしろ」
「 女らしい言葉づかいをしろ」
「 喧嘩をするな」
「お前には無理だ」
「できるわけない」
etc......
褒めてもらったことはないし、進路は勝手に決められた。着る服(下着)さえ選ばせてもらえない。
否定され続けてきたから親には言えないことがある。
私は所謂トランスジェンダーというやつである。体は女性だが、心は違う。ずっと誰にも言えずに抱えてきた。
初恋は一つ下の女の子。思いを伝えた事はないが、10年以上片思いである。
話がずれてしまった。つまりこころは男だったので、男らしい格好をしたかったのだ。でも話を聞いてくれないので、言うに言えなかった。
小学校、中学校ではそれが原因かいじめられた。
服を捨てられて、調理実習では器具さえ触らせてもらえなかった。歌の授業では高い声が出せず、ソプラノのグループから追い出された。
一人で歌った。
心理学では黒い羊効果というのがある。
「ちょっとでも違う所があると人はその人の評価を落とす」ということ。
その時は何故いじめられるのかわからなかった。
歌の時間はお腹痛いといってトイレにこもっていた。
トイレは自分を守れる唯一の殻だった。
ある日私は不登校になった
それが私に取れる最良の手段だった
ーー否定してきた親が唯一、認めてくれた
「学校なんか行く必要は無い」と
そこで初めて客観的に物事を見ることが出来た。
親が否定していたのは周りと違う事でいじめられるのではという心配からだった。
その時はただ「否定された!」 としか思えなかった。でも自分が本当に辛い時、肯定してくれた。
狭い学校という所から飛び出したとき自分本位な考えから抜け出せたから親の本当の思いがわかった気がした。
親と喧嘩するときがあると思う。否定されて暗い気持ちになるときもあるでしょう。
ありきたりな言葉でしか表せないけど、言葉にしなければ何も伝わらないと思った。
今、子供がいるお父さん、お母さん
今、親がいる息子さん、娘さん
“言葉にしてください”
私は気づけたからいいけど、死ぬ手前まで行かなければ気づかない事もある。実際、自殺とかは頭をよぎってました。
無くなってからでは何も出来ません。
東日本大震災で被災したとき、後悔しました。
いつまでもいるわけではありません。
私も勇気を出してトランスジェンダーである事を打ち明けようと思っています。ショックを与えるかもしれませんが、納得いくまで話し合うつもりです
最後にしつこいと思われると思いますが、言います
『言葉にして下さい』