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空中歩行免許取得のススメ

作者: 風間うた

今年に入って取得した免許なのですが、めちゃくちゃ便利なのでどうしてもオススメしたくてmykeyを起動しました。2117年から発行され始めた空中歩行免許は、取得がかなり難しいと言われています。ですが、苦労してでも取得する価値があります。ていうか、地上は最近混雑し過ぎ。せわしなく歩く地上の人をよそ目に一段上の空中を歩くのは快適です。


【空中歩行免許とは】


地上の混雑具合が限界をむかえたことと、反重力素材の開発が進んだことで可能になった空中を歩行するのに必要な技能を備えていることを証明する免許のことです。


【空中歩行免許の取得方法】


教習所に通い、規定の歩行方法の習得と標識の暗記をすれば取得可能です。ただ、空中は重力に反した存在であるのである程度の筋力をもって自分の体を支える必要があります。


おすすめの筋トレは体幹を鍛えるプランクとスクワットです。とにかく軸がしっかりしていないと、空中で歩くことはおろか立つこともままなりません。現代の人類はただでさえ筋力が衰えているので、まずはこの基礎体力が大きな難関となるようです。僕はたまたま、中途学校のグループ活動で人類の筋力について研究、自身でも筋肉の破壊と超回復の実験を行っていたため自然と筋肉が鍛えられていたようです。体幹なんて、今や使うことがないですから、運が良かったとしかいいようがありません。


【空中歩行免許取得のために僕がやったこと】


前述の筋トレ以外にも色々なトレーニングを行いました。何せ、地上は混み過ぎ。僕は人の多いところは嫌いなんです。…なんていうと、人が多い場所に居られるだけ感謝しろなんて叩かれるかもしれませんけど。


・体幹を鍛えるトレーニング


とにかく体幹です。ただ、現代人は本当に体幹が弱っています。プランクや腹筋で、体の中心にある筋肉を鍛える訓練をしっかり行いましょう。


・左右を素早く判断するトレーニング


空中は地上と違って360度あります。人間が視界に収められるのは180度前後なので、空間全体を把握できるように感覚を養う必要があります。特にこわいのが、バランスを崩して転んだ時です。素早く足を「下」に向けないと地上に墜落することになります。では、「下」をどう認識するのかというと建物や水平線、太陽を元に素早く判断するしかありません。慌てず騒がず、体を元の位置に戻しましょう。


・眼球の筋肉トレーニング


視界が360度になるのって、想像以上にきついんです。体の向きを動かして視界を変化させるだけではなく、眼球にも素早い動きが求められます。


古典的ですが、僕は3Dボールを使用してトレーニングを行いました。部屋中に自由自在にボールが動くようにプログラムを設定し、体は動かさずにそのボールを追うという訓練です。音楽を聞きながらとか、目線が自由な時に片手間で行っていたのですが、視力も回復しましたし反応速度もかなり良くなりました。


【空中歩行免許、おすすめです!】


きちんとトレーニングを行って免許を取得すれば、体もしっかり使いながら混雑しない空中を歩いて移動することができるようになります。晴れた日に、ちょっと高い位置から見る景色は本当に絶景で、「散歩が趣味」なんて言う人の気持ちが分かるようになりました。


取得までかなりのトレーニングが必要ですが、いつ何時自分の体で自分を守らなければならない時が来るか分からない世の中です。鍛えるついでに免許も取る、それくらいの気持ちで挑んでみるといいのではないでしょうか。


それでは、空の上で会いましょう!


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― 新着の感想 ―
[一言] 空中歩行できると、世界が縦に広がるかもしれませんね!いつかそんな時代が来るでしょうか。楽しみです。
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